パンドラの箱
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アナタのことが信じられないのではない。 アナタの想いが信じられないのだ。 時は移ろうもので、 想いは変質するものだから。 いくつもの想いが変質し、 壊れていくのを見てきたから。
「離れないで。ずっとそばにいて」
何度も、何度も繰り返すのは、 失った想いの記憶が胸を切り裂くから。
膝を抱え、 頭を打ち付け、 爪を噛み、 髪を掻き毟り、 心虚ろにした日々がまざまざと蘇ってくるから。
「大丈夫。離すもんか。安心しておやすみ」
そのひと言で私は眠りに落ちる。
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