Spilt Pieces
2003年04月19日(土)  実習
教育実習の指導教官が決まった。
私は母校で実習をするのだが、昨日その通知が来た。
高校2年のときの担任。
苦手だった人だ。
ある程度予想はしていたものの、やはり溜息が出た。


彼は、自慢話が大好きな人だった。
忘れもしない、2年最後のHR。
順風満帆な彼の半生をみっちり聞かされた。
ご丁寧に年表まで書いてくれた。
残念なことに、頭に残ってしまった。
しかし、何の参考にもならない。


いつも、生徒を個人として見てくれなかったような気がしていた。
彼にとって重要だったのは、模試やセンターの平均点。
生徒にとっては、平均などどうでもいいことだ。
「○○高校を抜かしましょう」
うんざりしていた。
今思えば子どもじみた反抗だったけれど。
私は、彼に褒められた次の試験で、偏差値を10以上も落とした。
声をかけられることがなくなった。
ほっとした。


私が通っていた高校は、地元ではちょっとした進学校だった。
母校に教育実習へ行くのだと言うと、同じ高校出身の友人に「バカにされるよ」と言われた。
そういえば自分が高校生の頃、どんな風に教育実習生を見ていただろう。
とりあえず、妙に冷めた目をしていたような気がする。
当時の私は、自分が教員免許を取るなどと考えてもいなかった。
ましてや、あの教師とまた話すことになるとは。


彼の授業は、とても分かりやすかった。
知識も豊富で、勉強熱心。
彼についていけば、よい成績が取れることは誰が見ても明らかだった。
だが、どうしても性格だけは好きになることができなかった。
幼くて頑固だった私は、頑張りたくなかった。
褒められると、彼の自慢話に貢献しているような気がしたから。
今以上に、器用じゃないな。


次は、教える立場。
子どもっぽい意地で、高校生に迷惑をかけることはしたくない。
それがたとえ、自分と同じ目をした高校生であっても。
忍耐の3週間になりそうだ、と思いつつ、前とは違う目線から物事を見ることができる機会に恵まれたことは、幸運なのかもしれないとも思う。
わずか3年の月日。
でも、その3年の間に、私はどれだけ変われたろう。
彼は、どれほど変わったろう。


あと1ヶ月で教育実習だ。
Will / Menu / Past : Home / Mail