Spilt Pieces
2003年02月03日(月)  事故
新聞に、毛利さんのことが載っていた。
コロンビアには、毛利さんが家族ぐるみで親しく付き合っているような仲間がいたという。
テレビでは、時折言葉に詰まりながらも淡々と解説を続ける姿。
それが、逆にどれほどの痛みかを思わせて、何かを感じることすらできずにただ胸が締め付けられた。
月並みな言い方だけど、他に言葉が見つからない。

悲しすぎる事故。
ニュースでは、事故前、地球にいる妻に向かって「愛しているよ」と語りかけていた幸せそうなパイロットの声が流れた。
テレビでは、米大統領が「これからも宇宙開発を続ける」と、強く言っていた。
新聞では、亡くなったパイロットの家族が「続けてほしい、無駄にしないでほしい」というコメントが載っていた。


どんな人の言葉よりも、その遺族の言葉が何よりも重く感じられた。
どれほどの勇気だろう。
その記事を読んだとき、誇張表現とかじゃなくて、息をするのを忘れかけた気すらした。


今回のような事故が起こらなければ、あの7人を、きっと多くの人が知らなかった。
世界で働く人のほとんどがきっとそういう人たち。
何かが起きなければ、ずっとみんなが縁の下の力持ち。
私は、そういう人たちと、何も悲しいことが起こらなくても出会えるような記者になりたいと改めて思う。
それには必ず、覚悟が必要なのだとは思うけれど。


まとまらない。
でもただ、ご冥福をお祈りします。
そして、もうこんな悲しい事故が起こりませんようにと願うばかりで。
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