(SleepWalking)
春風
髪を撫でた あなたの 優しい目が
今もあたしを しばって 離さないから
その柔らかい感触を 忘れない うちに
川の水へと 落ちて しまおう
あたしの汚さを すべて 隠して
あなたの優しさを 藻で 包む
暗く澱んだ川へ あたしを 消して
風は今も優しく ここに いるよ
あの時の あなたのような 暖かさで
あたしを 抱いていて 欲しかった
夜を忘れない 月の した
飛び出して 消えた あなたの影を
今も 忘れられずに 生きている
風は今も優しく あたしを 撫でるのに
どうして あなた ここにいないの
忘れられない 優しさなら いっそ
あたしを ころして ほしかった
だから あなた 顔が浮かぶうちに
このカラダを 水に 沈めてしまおう
あなたの 毒は まわりきってるから
二度と見られないくらい 強い 力で
あたしの 足をひいて そのまま
二度と このカラダが 温まらないように
あたしも 消して つれてって。
2004年04月07日(水)
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