スタジオの時間まで暇だったので、映画に行こうとチケットを予約までしていたのに何だかんだあって時間に間に合わず、する事がなくなった。
仕方ないので他の映画館やらまわるも、時間と見たい度の両面で良い映画が無く、どうしようかなー、なんて思いながらとりあえず新宿タワレコへ。
しかしめぼしい物は無く、店を出ようと下りエスカレーター付近へ行くと、ふと目に入ったのはインストアイベント一覧。そういえばインストアの用意なんかしてたなー、と思ってみてみたら、そこには「Shing02」の文字。シャッフルで流していたiPod touchから流れてきていたのはちょうど「Luv (sic)」。何やら運命を感じてこりゃみなきゃいけん、とインストアのイベントスペース付近へ。

定刻からDJ RYUHEIという人がまわしてて、しばらくするとCHIYORIって人らしき女の人が登場。
声はストレート。普通のR&Bとかかと思っていたら、民謡的な部族的なリズムとメロディー。まあアングラって事なんだろうけど…
最近見たバンドで近い物を探すとしたら、毒の無いpblと言ったところ。思ったよりも悪くはなく。
詩の世界観は割と普通で、そこがちょいともったいないかな、と。そこが突き抜けたら面白いのに。
声は結構ディレイがかっていて、足下にはマルチが。どうやら自分でエフェクトを操っている模様。そういう積極的な音色の調整っていうのをVoさんが自らやってるってのはなかなか好感。ツボを得た使い方をしているし。
5曲ほど?すぎてCHIYORIが呼び込みShing02登場。細い。しかしラップは鋭い。
登場して、Shing02だけで1曲。
Shing02のラップは、心の核心をついてくるような響き方をしてくる。
例えば心の中に、自分が自分である事を示すビー玉みたいな丸い玉があるとする。
Shing02の声は、その玉にこびり付いて、半ば石みたいに固くなって取れない、もう自分自身でも汚れなのか元からそういう形なのか分からなくなっていた物に、本当のお前の玉はまん丸いビー玉みたいな形だったろ?と気づかされるかのような。いびつな玉の中の本当の形を透けてみせられているかのような。
それは、本当の自分を見せつけられる行為で。言ってみれば恐怖とも言えるような感覚。
いままでそれに近い感覚を感じた事は、元ミッシェルのアベさんがギター弾いてるのを目の前で見て以来ぐらいの衝撃。
そうして曲が終わり、CHIYORIを呼び込んで始めたのは「Luv (sic) pt. 2」。
正直、こんなところでこの曲を聞けるなんて思っていなかったので、鳥肌が立つ。
DJに身振りで「スクラッチしろ」とか、リアルなライブ感がありつつ。
その後、日本語の曲をCHIYORIとやってGuestのShing02は退場。
CHIYORIがラストに一曲り、インストアが終了した。
正直、映画見逃してよかったな、と。
あんな近くて明るいところで、Shing02を見れるなんて滅多に無い。
そしてどうやらShing02とCHIYORIはレーベルメイトな模様。
いやー、良い日である。
Shing02セットリスト(多分)
01 殴雨
02 Luv (sic) pt. 2 feat CHIYORI
03 櫛ト簪 feat CHIYORI