2006年05月21日(日)  マタニティキャンデー。
 
昨日は土曜で今日は日曜。僕は昨日も休みで今日も休みのニ連休。昨日は廃人のような生活をしてしまったが、今日は妻がいる。おいらのマイの妻のワイフがいる。一人ぼっちの昨日に比べたら、今日の休日、君がいるだけで充分だよ。と、思いたいけれど、人の欲求は常に増大するもの。
 
「ねぇ、今日何する何するどこに行く」と、朝からベッドの上でゴロンゴロン妻に絡まったり遠ざかったりしていたら「ああーもーウザいわ」と、僕に直接言えばいいのに、僕に聞こえるか聞こえないかの声で虚空を見つめボソッと呟いたので、思いがけず僕は傷ついてしまい、リビングの小さな椅子の上で小さくなりながら、リビングに設置してあるちっこい方のテレビで、幾度となく妻を説得して購入、ほどなくして飽きた「少年ヤンガス不思議のダンジョン」を半ば絶望しながらプレイしていると、未だベッドから出てこない妻が「お腹空いた」と呟いたので、じゃあ僕が作ります。と、パスタを拵えた。
 
「おいしーい!」と言いながらも、パスタひと皿食べ終えるのに40分もの時間を費やした妻をテーブルに残し、幾度となく妻を説得して購入、ほどなくして飽きた「少年ヤンガス不思議のダンジョン」を半ば昏迷しながら再開していた僕は意を決し、「散歩行こうよ」と、妻に提案。しばしの沈黙のあと「いいよ」と承諾を得る。
 
すかさず部屋着を脱ぎ捨てポロシャツを着て、散歩を待つ子犬のようにハァハァ言っている僕を傍目に、妻はゆっくりと準備をして、ようやく外に出れると思いきや、「ちょっと待って」と、部屋に引き返し、違う服を着替えている。わー御洒落に気ぃ遣ってんだねー。それと同じくらい僕にも気を遣ってちょーだーいだーいだーい。と、心のアルプス山脈に向かって叫ぶ。
 
散歩の途中に書店に寄り、妻は「妊娠生活」という雑誌を購入。会計に並んでいると、店内の暑さに気持ちが悪くなった妻は、「先に外行っとくね」と、僕に「妊娠生活」を渡し、店外に出てしまった。
 
妊娠生活。特別付録にマタニティショーツがついている。下着が付録というすごい雑誌である。そして下着が付録の女性雑誌を持って長蛇の列に並ぶ無精髭の男が一人。周囲に「妊娠生活」という表紙が見えないよう、表紙を腹側に持っていくが、裏表紙はマタニティランジェリーの広告があって、どっちを隠しても恥ずかしいということに気付き、付録の下着目当ての変態野郎と周囲に思われてやしないかと狼狽。そんな苦難を乗り越え、店の外に出ると、妻はニコニコしながらアイスキャンデーを舐めていた。
 

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