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| 2006年02月11日(土) 足柄の土肥。 |
| 「ほら、朝ごはんきたよ」 という彼女の声で目が覚めた午前8時半。起き上がると同時に部屋の襖が開き、仲居が朝食の準備を始めた。宿をとるなら部屋食である。滅多に朝食を摂らない僕も朝からおかわり2杯である。目が点になっている彼女に3杯目のおかわりを要求したらお腹をつねられて朝から悶絶。 彼女はというといつの間にか朝風呂に入っていて朝からえらい色っぽい。腹をつねられて悶絶しながら悶々とした気分になりつつ、露天風呂に赴き1時間近く浸かったあとマッサージチェアに腰掛けたまま30分ほど就寝。部屋に帰ると彼女は再び布団の中に入っている。予定は何もない。強いて言うならば、こうやって好きな時に好きな事をすることが目的だといえよう。 正午過ぎ、腹が減ったので外に出ようと浴衣から洋服に着替えて日曜日なのに人っこ一人歩いていない湯河原の小さな温泉街を歩きながら不動滝という落差15メートルの滝を見上げて、滝の右側に何やら奉られているものがあって賽銭でも投げようかしらと名を読むと出世大黒尊と書いてあり、これ以上出世を望んでいない僕は、5円玉を投げ込んだがために危うく4月の勤務異動から看護師長に昇格するところであった。 不動滝近くの茶屋で味噌おでんを食べながら、彼女はおしるこ、僕は甘酒を飲んで暖を取ったあと、再び温泉街を歩き出し、やはりすれ違う人が一人もいないので、この町はもう死んでいるのではないかしら。万葉の時代から愛されてきたこの名湯の地も、平成という混沌の時代に負けてしまったのではないか。でも、この静けさはどこまでも僕たちの体を心を癒してくれるのではないか。 ホテルに戻る途中の土産屋で試食という試食をつまんでいたら彼女に腹をつねられた。 |
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