2005年08月24日(水)  台風、非常ベル、私ジャージ。
 
台風が関東地方を直撃したので、箱根に旅行に行く事をキャンセルした2人は、並んで体育座りをしながら交代でプレステ2の「戦国BASARA」というゲームをしながら、暴風雨が窓を打つ午前1時に、雨の音以外の音が鳴り響いていることに気付く。
 
「なんかベル鳴ってない?」
「鳴ってるね」
「浴室から聞こえない?」
「聞こえるね」
「浴室から聞こえない?」
「聞こえるね」
「浴室から聞こえない?」
「わかったよ行ってくるよ」
 
と、嫌々立ちあがり、浴室へ行ったが、目覚まし時計のようなベルの音は浴室からではなく、浴室の向こう側、このマンションのドアの向こうから聞こえている。一体なんぞと、マンションのドアを開けると、おびただしい量の雨と一緒に、通路で鳴り響く非常ベルの音が部屋になだれこんできた。
 
「非常ベル鳴ってるよ」
「じゃあ火事ね」
「このマンションのどっかが燃えてんだよ」
「じゃあこの部屋も危ないわね」
「でもこんな大雨降ってんだからすぐに消えるんじゃない?」
「そんなわけないわよ。部屋の中は雨降ってないんだから」
「そっか」
「そうよ」
「じゃあ避難しなきゃな」
「いやよ。私ジャージだし」
「僕も靴が濡れるの嫌なんだよね。臭くなるから」
「ねぇここどうすればいいの?」
「あのロボットみたいなやついるだろ。あいつを先に倒せばいいんだよ」
 
と、ゲームの話にスムーズに戻る僕たちはきっと馬鹿だ。平和ボケしすぎてるよ。戦争起きたらこういうやつらから死ぬんだよ。戦争が起きたとしても、あのロボットみたいなやつを先に倒せばいいんだよとか言ってるんだよ。死ぬよ僕らは。と、思いながらその後1時間、台風の夜に非常ベルは鳴り続けた。ドアを開けるといつの間にか消防隊員が非常ベルの前に立っていて、僕の姿を見ても、避難するようにという指示もなかったので、そのまま部屋に戻りゲームをしてそのあと電気を消してセックスした。
 

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