2004年08月31日(火)  深夜のノックは何の音。
 
看護師の仕事をしていると、幽霊と遭遇することもそう珍しいことではない。と、いや珍しいんだけど、皆無ということはなく、コンスタントにそういう話を聞いたり体験したりする。
 
先日の夜勤。午前2時。ナースステーションで看護師さんとヘルパーサンと僕の3人で、たしか24時間テレビでジャニーズがパーソナリティをすることの意義についてとかなんとか、とにかくどうでもいいことを話していたときのこと。
 
コンコンコン。
 
と、ノック。眠れない患者さんでも来たのかしら。とナースステーションのドアを開けても誰もいない。
 
「誰もいないですよ」
「出たね」
「出たよ」
「僕ちょっとその辺見てきます」
「誰もいないと思うけどね」
「うん。誰もいないよ」
 
と、看護師さんたち怪奇現象に対してちょークール。そこで動揺しなくて誰もいないよなぁなんて思いながら病棟を巡視する僕もクールといえばクールなんだろうけど、とにかく医療従事者はこのようなことに対してちっとも動じない。
 
しかし、今回の件。怪奇現象にしてはあまりにもノックの音が大きすぎた。こう、なんていうんだろ。仮に幽霊とかそういうやつの仕業だった場合、もっと控え目なノックをするのではないだろうか。
 
しかし今回のノックはあからさまに人為的なノックというか、人為的にしては強すぎるノック、いわゆる借金取りがマンションのドアをノックするような怒りさえこもっていそうなノックであったため、その怖さは一層際立ち、幽霊が出るような職場で仕事なんかできないなんて泣き事を吐いていたら給料がもらえないというちょークールというかちょー現実的な思考によって、僕たち医療従事者はそういうものをなかったかのようにしてしまうのである。
 

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