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| 2004年08月26日(木) ご趣味はセックス。 |
| 「ご趣味は、何ですか」 と訊ねられると僕は困る。そういう聞いてどうなるでもないようなことは訊ねないでいただきたいと生命保険の営業マンに対して煙草を取り出しながら言う。 するとこの営業マン、何をすくみあがったか保険の契約に関することまでろくに説明もせず、やがて呂律まで回らなくなり、こめかみから妙な汗が噴き出し、「きょ、今日は暑いですね」と、妙な発汗の原因はこの気象状態によってであって、私が狼狽しているからではないということをアピール。 契約について何の説明もしてくれないので、「もういいですか。家に帰ってオリンピックのハンドボール予選を見たいんですけど」と、あなたはハンドボールの予選に劣る存在であると暗に説明し、「それではパンフレットだけでも」とパンフレットを手渡され、それではパンフレットだけでもと保険会社を去る。 とまぁ、今回の件も例外ではなく、僕が未だ生命保険に加入していないのは、僕を担当する社員がなぜか体育服に着替えるのが一番遅くて見たくもないパンツを頑なに見せないような鈍臭い人間ばかりで、自分の体裁だけに捕らわれてお客様は神様ですとでも思っているのか、神様を目の前にするとあわわあわわと泡吹くばかりで何も言えない。 僕も僕で、そろそろ生命保険に入ろうかなぁと対した決意もなく保険会社に赴くものだから、保険内容の説明を受けている間に世の中の不条理についてや足の爪が伸びていることについてや今日のズボンと靴のバランスが微妙に合っていないことについて考え出し、やがてそればかりに捕らわれなんだかイヤだなぁ。まるで僕は死ぬことを前提にここに来ているみたいじゃないか。馬鹿らしくなってきました。 月5千円払って入院日額1万円ってお得なのか損なのか。まぁ営業マンに聞いたら絶対得ですって言うのはわかってるんだけど聞いてみようかな。どうしようかな。帰り新宿に寄ってみよ。と支離滅裂なことを考え出し、生きるってなんなんだ。保障ってなんなんだと本質的なことを考え、やばい、このままじゃ哲学モードに入ってしまう。なんか楽しいこと考えよう。と、彼女の手料理を食べたときのことやセックスしたときのことを思い出そうとした矢先、「ご趣味は、何ですか」と訊ねられたので、セックスですと答えようと思ったけど、趣味ってほどでもなかった。 |
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