2004年08月14日(土)  恋愛金メダル。
 
「なっ……!」
「何その絵に描いたような絶句は」
「お、お、おい、ちょっと見てみろ」
「何よ。テレビで何かやってんの?」
「な、何なんだ。日本代表選手のTシャツのデザインは……」
「あぁ、この花柄のやつね。ユニクロがデザインしたんだって」
「これは、お洒落なのか?」
「可愛いじゃない」
 
「これじゃあ赤ん坊の布オムツじゃないか」
「そんなひどいこと言っちゃダメよ」
「じゃあ小学生の女の子が来てるシミーズじゃないか」
「確かにそう見えるけれども」
「ヤワラちゃんまで着てるじゃないか」
「個人名出しちゃダメよ」
「福原愛ちゃんは着てないじゃないか」
「着て欲しいんだ」
 
「しかし福原愛ちゃんはあれだね。安達祐実と一緒の人生を辿るね」
「なんとなくわかるような気がする」
「一生子役だよこいつは」
「女優じゃないけどね」
「一生モラトリアムだよこいつは」
「そんなこと言わないの」
 
「誰か何か言えばいいのに」
「何を」
「布オムツTシャツ」
「まぁ。非国民的ネーミング」
「ユニクロがデザインしたっていうけどね、じゃあ著名な人がデザインしたら何でも許されるのか」
「社会とはそういうものよ」
 
「なんだその大人びた諦念は。僕より7つも年下のくせに」
「7つ年上のくせにあなたが子供っぽいだけよ」
「なんだとこんにゃろ」
「痛っ。だからそうやって怒ると脇腹のお肉つまむとことか」
「こんにゃろ」
「痛っ。ねぇ、わかって。デコピンだからって大人びてるってわけじゃないのよ」
 
「わぁ。ほら見ろ。浜口京子だって布オムツTシャツ着てるよ」
「個人名はやめて」
「気合だーっ。って花柄着られて言われてもな」
「何あなた生理? そのイライラの理由は何?」
「気合だーっ。ヤワラちゃんスマイルで一本だーっ。あ、技ありでいいや」
「あ、なんか壊れてる」
 
「ちなみに僕的タイ記録なんだよね」
「何が?」
「半年付き合った状態の愛してる気持ち」
「あらありがとう。新記録目指しましょ」
「金メダル?」
「うん。金メダル」
「笑いの金メダル?」
「笑いはいらないでしょ」
 
「キミは僕の中の日本代表選手だよ」
「言ってる意味が全然わからないわ」
「でも花柄のTシャツだけはよしてほしいな」
「大丈夫。頼まれたって着ないわよ」
「でも身に付けてるじゃん」
「花柄の?」
「ブラジャー」
「パンティーもね」
「愛してるよ」
「私も愛してる。ていうか何この恋愛」
 

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