2004年07月23日(金)  誕生日
 
誕生日でございます。28度目の誕生日でございます。母親からおめでとうと電話がきて、「ありがとう。しかし28年前が懐かしいね。あの産婦人科のベッド、硬いんだよな。隣の奴なかなか泣き止まないし」などといい加減なことを話していたら、お前は東京に行ってから少し馬鹿になったようなので、早く田舎に帰ってきて静かに暮らせという意味のことを言われて少しへこんだけれど、へこんでばかりもいられない。だって今日は引越しだから。
 
誕生日に引越し。意味がある行動のように思えて何も意味がない行動。誕生日気分に浸ることなく朝から大急がし。大忙し。これはどっちの表現が正しいのだろう。まぁいいや。2つとも書いちゃえ。というわけで炎天下の中、大急がし。大忙し。前もって不要な物は処分していたはずなのに、出てくるわ出てくるわ意味のない物たちが。
 
あー。もうやめようかなー。気が変わったのでまた荷物戻してくれって言おうかなー。と、本気で考えたほど引越しというものは面倒くさく、去年の春、引越した頃の日記を読んでみると、「もうあと30年くらいは引越しはしない」と書いてあり、その時の気分を引越し当日になってから漸く思い出したが時すでに遅し。引越し業者の目がくらむような迅速な動きにあっという間に部屋は空っぽ。そして僕はジャージ。
 
そして僕はジャージ。動きやすいようにね。上は襟がクタクタになったTシャツ。どうせ汗かいちゃうしね。と、いい加減あn格好をしたまま荷物は全てトラックの中へ。
 
「じゃあ、先に行ってますので」と引越し業者。
「え? 僕は? 乗せてってくれないんですか?」
「3人も乗れないですよ。多分道込んでると思うんで、後からゆっくりと電車で来てください」
「え、え、え?」
「それじゃあ」
 
と、本当に引越し業者は僕を置いて行ってしまった。行って行ってしまった。もう帰らない。僕はジャージにTシャツというグダグダな格好で取り残されてどうしよう。着替えももう運んじゃったし。汗と埃でなんだかヤング浮浪者のような格好で電車に乗らなければいけないのか。誕生日なのに。僕だけの記念日なのに。どういう種類の仕打ちなんだろう。
 
と、唇を尖らせながら電車に乗って、僕の隣に誰も座ってくれないので気分が屈託。誕生日に引越しなどするものではない。誰に言っても何の教訓にもならないようなことを学んだ28度目の誕生日。
 

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