2003年12月01日(月)  寒さに耐えるか座れるか。
仕事でヘトヘトになった日や、帰りに駅前の居酒屋で一杯飲んだ日は電車に座って帰りたいけど、この線は夜も大抵混んでいて、座席に座って帰ることは容易なことではない。
 
吊り皮1本に全体重を預けて、あぁ僕の前に座ってる奴、次の駅で降りてくれたらチュッパチャップスでも御馳走するんだがなぁ。など考えながら結局僕が住んでる駅まで立ったまま帰ることが多々あるんだけど、今日はいつもより「どうしても座りたい度数」が高く、散々考えた挙句、そうだ。始発に乗ろう。始発ということは最初に乗る人がいちばん最初に乗る人だからいちばん最初に座れるんだよ。と、至極当然のことを今更ながらに思いつき、駅を5・6箇所逆走して始発が出る池袋に行って、一度改札を出て、また入りなおすというやらなくてもいい馬鹿みたいなことをやって始発の電車に乗ろうとしたら人がいっぱい並んでいる。
 
僕がこの半年間で学習した都会の知恵の一つに「始発で電車を待つ人は、その並んだ列の前から4番目までの人しか座れない」というものがある。
 
というのもこの列、一つの入り口あたり3列に並ぶのが通例になっていて、その前から5番目の列に並んだらその人の前には少なくとも12人の人が並んでいるということになる。しかも夕方のこの時間になると、皆疲れきった顔をしていて一刻も早く家に帰り風呂に入りFNS歌謡祭を見たいというような人達ばかりなので、如何としても座席に座ってやろうと、目だけは充血している。
 
その5番目に立った僕は、あぁ、乗れない。始発に乗るために池袋にやってきたのに、乗れない。この電車は諦めて次の始発を待ちたいけれど、10分は待たなければいけない。池袋の街に出たところで何もすることもないし、ご飯でも食べて帰りたいけど、今朝珍しく炊飯ジャーのタイマーを合わせて出勤したし、何よりも寒い。駅のホーム寒い。だけどあと10分待てば確実に座れる。
 
「寒い」と「座れる」を天秤に掛けて外気の冷たさに負けてしまった僕は、結局始発から僕の住んでいる駅まで、吊り皮に全体重を預けて帰ることになった。
 

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