2003年11月19日(水)  ピラミッド。
 
病院というものは、いや、病院だけではなく社会というものはどこもある程度はそうだと思うけど、ピラミッド構造で成り立っていて、病院というものは簡単にいうと、医者、総婦長、婦長、主任、看護師、准看護師、看護助手という具合に成り立っているのです。
 
僕は看護師で、その下に准看護師と看護助手がいるんだけど、年齢のピラミッド構造で表すとこの病棟では僕は最年少なのです。27歳にして最年少。でも病院のピラミッドでは上から4番目。ということは年下の人にも指示を出したりしないといけない。ここに僕の苦悩があるのです。
 
そんなこと言っても、まず僕は年上の人に指示を出すことができない。前の職場でも後輩にさえろくに指示を出せなかった僕が、両親と同じくらいの年齢の人に指示をだせるわけがない。
 
「ヨシミさんこれどうすればいいですか?」
 
なんてお父さんくらいの年齢の人から言われた場合、僕は答えに窮してしまい、「あ、あぁ、それ、それは、僕がやりますので」なんてしどろもどろに答えてしまう。
 
この病棟の人たちは実に飲み会が大好きで、好きで好きでたまらなくて僕も好きで好きでたまらない方なのでお父さんくらいの年齢の看護師さんや助手さんに「ヨシミさん、今日帰りに1杯どうですか?」なんて誘われると二つ返事でOKして、駅前のいつもの居酒屋で自衛隊派遣だの民主党が強いだの競馬がどうだの僕の興味のないことばかりを話すので興醒めしてしまうけど、そんな興味のない話でも傍らにビールがあれば話は別で随分楽しく聞くことができる。
 
で、お父さん達はすぐに酔っ払う。職場では看護助手さん。2倍くらい年下の僕に「ヨシミさん」と呼ぶ看護助手さんが酔うと一変。「おいヨシミ! 生頼んで来い」「あ、あぁ、すいませーん」「頼むよーヨシミちゃーん!」なんて居酒屋ピラミッドでは僕が一番下っ端であって、案外そういう時の方が僕の顔は生き生きしている。
 

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