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| 2003年06月20日(金) 個について。 |
| 電車の座席に座りながら小説を読む。小説を読むときはどうしても体が前のめりになってしまう。膝の当たりに両肘を乗せて前のめりで本を読む。僕の両脇に座っている人は後ろにもたれている。しばらく小説を読んでいると目がショボショボしてきて本を閉じる。で、座席に背もたれようとする。が。が。僕の肩が入り込む隙間がそこにはない。両際の人に僕の肩が入る領域を占領されているのだ。まぁ図々しい。肩を縮めたらいいのにね。縮めないのね。つーかお前今まで前のめりで本読んでたじゃねぇか。という考えが筒抜けなのね。助け合いの精神とかが欠如してんのね都会の人間は。 まぁ世の中の人々は見ず知らずの人間に対して同情はするが手を差し伸べようとはなかなかしない。往々にして、あぁ可哀想だね。と思うだけで終わってしまう。ホームレスを見て、あぁ可哀想だね。車椅子を見て、あぁ可哀想だね。戦争を見て、あぁ可哀想だね。と、それ以上言及しない。それ以上内省しない。それで終わり。早く風呂入ろ。あぁボディシャンプーが切れていたよ。いけねぇ。 最近、個人についてよく考える。今年の夏、東京の電力が足りなくなるらしい。だからエアコンの温度を1℃でも2℃でも下げてください。と言ったところで所詮は個人。私だけがエアコン20℃で涼んでいても電力は不足しないわ。とそう思う人間が数十万人。 誰が為に生きているのか。鐘はなるのか。誰の為に。キミの為に? アナタの為に? いや、僕の為に。皆、地球の中心に自分を置き、自らを軸にして周っている。周囲を取り巻くもの全てが自らに還元される。自分自分。何の為に生まれて、誰の為に生きればいいのか。 電車は池袋へ向けて今日も揺れる。前のめりの体勢のまま、今日もどこかでエアコンの温度を下げる音が聞こえる。 |
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