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レイズ・ユア・ハンド - 2006年01月12日(木)

おっと、エウレカセブン雑記書くの忘れてた!
というわけで「レイズ・ユア・ハンド」の巻です。

まずはマッドサイエンティスト・グレッグとノルブ師との会話。
もはやオカルト/ニューエイジ思想の様相を呈してきます。
こういう会話が賢人会議やデューイの下ではなく、
ゲッコーステイトの中で行われてることに物凄く意味を感じました。

現実世界におけるサマー・オブ・ラブ期、
つまり1960年代後半のアメリカでは、
東海岸を中心としたエスタブリュッシュメントに対するカウンターとして、
西海岸の青年たちの間で、あるサブカルチャーが勃興しています。
その代表的なもののひとつがニューエイジ思想です。
これはLSDなどの幻覚剤を媒介に、東洋思想(瞑想)や原始共産主義、
UFOやユングやガイア仮説(=地球もひとつの生命体なのよね的論。
スカブ・コーラルは関係ないよー)など最新科学とオカルトが混合した、
ハイブリット宗教のようなものだったんです。
当時の若者は、この総合的概念こそ次世代の指針であると考え、
「世界を変えることができるかもしれない」
と大きな希望を抱くわけです。
が、しょせんは中産階級の白人のガキが学校をドロップアウトして、
ハッパ吸いながらダベッてるうちに、
なんとなく醸成されてしまった薄弱な思考ですから、
その志は、70年代に入る前に崩壊してしまいます。
ようはただのモラトリアムだったわけです。
もちろん、その渦中にいた人が後にapple社を立ち上げたり、
シリコンバレーの下地を作ったのも事実ですが、
それだって結果、大資本に飲み込まれてしまう、
そんな悲しい現実が待っていました。

そして1980年代の末、今度はイギリスで
セカンド・サマー・オブ・ラブなるムーブメントが勃興します。
時のサッチャー政権が断行した政策の下で
失業者し、行き場をなくした若者たち(負け組)が、
麻薬=エクスタシーに走り、
さらにアメリカから輸入されてきたハウスミュージック、
野外レイブなどのカルチャーを巻き込んで、
実に享楽的な祭り状態が発生しました。
が、これも政府の弾圧によって、
たった1〜2年で衰退していきます。

なんて話を踏まえると、ゲッコーステイトの動きが、
当時のアメリカやイギリスの若者たちと妙にシンクロしてきませんか?
ニューエイジ思想の成れの果てである、
オウム真理教の連中とも重なりますね。
こう考えていくと、やはり、ゲッコーステイトの戦いは
負ける戦争なのではないか?と予想してしまいます。
負けるけど伝説は残る。
エウレカ世界におけるアドロック・サーストンは、
まさにこの伝説の象徴的存在なわけですから、
今度はこの役目を誰が背負うのだろうか、と。
ホランドか?それともレントンか?

そんな中、グレッグとノルブ師の対談を聞いていた、
雑誌「レイアウト」の編集兼カメラマンのストナーが、
こんなことをつぶやいてます。
「オレは必ず記事をものにする。
 世界中の人間が知らなくても誰か一人の目に止まればいい。
 そのために俺に出来ることは記事を書くことだけだ」
何が起ころうとも自分は書くことくらいしか出来ない、
いや、そうしなくてはならんのだという、
なくてもいいはずの使命感に燃えてる姿が非常にグッときますね。
シリーズ構成のSさんはかつてライターだったことがあって、
その時代の思いが投影されてるのだろうと勝手に邪推。

さて、来週のエウレカセブンのサブタイは「デイト・オブ・バース」。
伝説の男=アドロックとエウレカとの出会いが描かれているらしいです。
サブタイの元ネタは、80〜90年代に活躍した日本のバンド、
デイト・オブ・バースからだと思われます。
アルバム1枚しか持っていないんですが、それを聴く限り、
サイケデリック色の強い、XTC系のひねくれPOPグループです。
所有アルバムのタイトルはバンドと同名の「デイト・オブ・バース」。
こんな曲が入ってます。
「サマー・オブ・ラブ」
これはもうドンズバでしょう。
ちなみに発売は92年。
90年代振り返りモードの、実に「エウレカ」らしい選択です。
同時期にフリッパーズギター「ヘッド博士の世界塔」、
ピチカートファイヴ「ボサ・ノヴァ2001」という
サイケくさい有名盤があったにも関わらず、
あえてデイト・オブ・バースを拾ってくる
エウレカのスタッフはさすがです。

しかし日本の90年代初頭というのは、
なんでこんなにサイケ色が強いんだろう。
イギリスのセカンド・サマー・オブ・ラブの影響だったのかしら?
だよな、輸入雑貨屋に時代遅れと思われてた
フレア・パンツが置かれはじめたのもこの時代でしたし。
その頃からクラブを中心にドラッグが蔓延し、
数年後にオウムがテロを起こしたというのは、また別の話。
そしてサッチャー型の構造改革をしようとした小泉政権下で、
(サイケ)デリッカーなるカルチャー(?)が登場したというのも、
また別の話ということで。


あっ、レイアウト上がったー!


...




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