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改正著作権法、CCCD、そして音楽の未来って? - 2004年06月13日(日)

「朝起きたら、まずクレイジーなことを考えるんだ」
オイラが尊敬する人物のひとり、
パーラメント/ファンカデリック/Pファンク・オールスターズの
ジョージ・クリントンの大名言です。

さてクレイジーといえば、改正著作権法。
輸入CDを規制しようというちょっとヤバメな法律です。
ここんとこNEVADA情報を追ってたんで、
すっかり忘れてたんですが、
久々に調べたところ、こんな記事を発見しました。

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2004.5.07

日本の洋楽ファンの皆様へ

現在、国会で「商業用レコードの還流防止措置」を導入する著作権法一部改正法案が審議されており、この法案に対し、一部の方々から「欧米諸国からの洋楽直輸入レコードが買えなくなるのではないか」との不安の声が寄せられております。しかし、私たちは、欧米諸国で製作され、日本に輸入された音楽レコードを楽しんでいただいている日本の音楽愛好家の方達に何ら不利益、不自由を与えることなく、今後ともこのような状況を維持し、さらに多くの洋楽レコードを提供してまいりますので、ご安心いただきますようお願い申し上げます。

社団法人日本レコード協会
ユニバーサル ミュージック株式会社
東芝EMI株式会社
株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント
株式会社ワーナーミュージック・ジャパン
株式会社BMGファンハウス
日本レコード商業組合

http://www.riaj.or.jp/whatsnew/w040507.html

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うわー、こんなこと言ってたんだ。
これって完全に「欧米の輸入CDは規制しませんよ」と
言ってるようなもんだわな。
ただし、怪しいところが少々。

「私たちは、欧米諸国で製作され、日本に輸入された音楽レコードを
楽しんでいただいている日本の音楽愛好家の方達に何ら不利益、
不自由を与えることなく、今後ともこのような状況を維持し」

ここに書いてある「不利益」「不自由」っていうのは、
一体何を指しているんだろう?

たとえばオレはCCCD、俗に言うコピーガード付きCDを
「不利益」「不自由」と感じる人種の人間です。
CCCDは音が悪くてプレイヤーの寿命が縮まるからです。
だから積極的にCCCDでない輸入盤を購入しています。

で、つい先日こんなことがありました。
ビースティーボーイズの新譜を買おうと思ったら、
国内盤はもちろん多くの輸入盤がCCCDであることが判明。
仕方なくその日はキャッチ&リリースしたわけ。
その後、HMVのサイトでどれがCDでどれがCCCDなのかを
調べてたところ、すごーく面白い事実を発見です。

★Beastie Boys「To The 5 Boroughs」種別&価格一覧
 Europe Capitol盤    CCCD ¥1,899
 Europe Capitol盤    CCCD ¥1,799
 Europe Capitol盤    CD   ¥2,990
 Europe Parlophone/emi盤 CD  ¥3,117
 Europe Parlophone/emi盤 CD  ¥3,884
 USA   Capitol盤    CD   ¥2,199

はい、ご覧の通り。
CCCDは安いけど普通のCDは高いんです。
アメリカ盤買えば、一応、国内盤よりは安いけど、
なんでCCCDのほうが安いねん?と。
なんでCCCDが今までのCDと同じ値段なのか?と。

ここ数年のオレは、「輸入盤は安い」
「しかもCCCDでないので安全」
という考え方・立場にいました。
でもこういう事態になっちゃうと明らかに
「不利益」「不自由」。
そういえばメイデンの輸入CD(非CCCD)も、
異様に高かったもんなぁ。
確か2500円くらいで手に入れたもん。
それじゃ国内盤と同じ値段じゃん。。。

改正著作権法以前の問題として、
すでにオレは規制のど真ん中に立っていたのか、
「不利益」と「不自由」な状態になっていたのかと、
ガックシ肩を落としたわけです。

つーか、この「CCCDは安い」「通常のCDは高い」
という値段設定を決めているのはどこなんだ?
もちろんこのビースティーズの場合は、
販売店であるHMVも決めているだろうし、
輸入盤を輸入している日本のレコード会社もそうでしょう。
(輸入盤の多くは国内のレコード会社が仕入れているのですよ)
輸出する海外のレコード会社側の価格設定もあるんでしょうよ。
でも原価から考えれば、CCCDのほうが絶対に高いんだけどな。
コピーガード技術のライセンス料が入ってるんだから。
ほんと、これ、おかしいよ。
明らかに世界的にCCCD化推進の動きがあるとしか思えない。
そのうち、「CCCDは安いCDです」
「CDは高いCDです」っていうコンセンサスが
出来上がりそうで怖いっす。

そして、それ以上に怖いことが、もうひとつ。
今回の改正著作権法が拡大解釈されて、
「日本の洋楽CCCDが売れないのは、
 CCCDでない輸入盤CDが多いからだ」
みたいになったらどうなるんだろう。
コピーガード無しの輸入CDが規制されちゃうんじゃないの?
そんな妄想すら抱く始末ですよ。
ホント、妄想は妄想のままでいてほしいです。


...




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