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キミは矢沢の親衛隊のビデオでヌケるか? - 2003年02月07日(金)

折からのキャロル〜矢沢ブームの最中、
さらにとんでもないビデオを借りてしまいました。
その名も…

『乱〜最後の不良〜』(93年? 明文社より)

本作は、インディーズバンド「乱」の唯一のビデオ。
バンドのリーダー、Kさんは、
矢沢永吉の私設親衛隊「A心会」の初代会長で、
コンサートで特攻服を着るなどの伝統を作り上げ、
事務所からコンサート出禁を食らい、
仕方がないので、自らバンド「乱」を結成。
日比谷野音でコンサートを開催し、
なんと1万人ものヤンキーを集めてしまったという、
DIYを字で行く、伝説の男。
その男が残した唯一の映像作品が本作というわけです。

ところでこのビデオ、ただのライブ物じゃないんです。
1981年、歌舞伎町のラブホテルで少女が殺された事件があって、
それこそ中森明菜「少女A」のモデルにもなったほど有名なんだけど、
この少女の元彼が、実はKさんだったんです!
 『あれから12年。犯人は未だ見つからず、
  時効になり忘れられてしまったアイツ。
  でも決してオレは忘れない。
  13回忌を迎えた今、社会にあの事件、
  そしてT子の存在を、このオレが作ったビデオで訴えたい!』
つまり本作はT子さんへのトリビュートビデオってわけですな。

でね、そのトリビュートの仕方ってのが、またすごくて。
「乱」のライブ映像をインサートしながら、
T子さん事件の再現ドラマが展開していくのね。
KさんがT子さんの死体見つけて、ワォー!とか叫んだり、
亡骸を抱えて夜のベイブリッジの下を歩いたり。
でもよくよく考えてみると、事件の舞台は歌舞伎町だし、
そもそもKさんは第一発見者でもなんでもないんですよ(笑)。
しかも、ドラマの途中からまたとんでもない展開が。
ヤンキー仲間の思い出スナップ写真や、
ゾッキーの集会の模様、ヤンキーのタコ踊り、
T子さん役の女優のパンチラとか、
事件とはまったく関係ない映像が唐突に入ってくるの。
で、極めつけはこれ。
KさんとA心会の人々が将来の夢を語るんだけど、
みんな「ビッグになりたい!」しか言わないの。
仕舞いにゃ、西新宿のビル街を走りながら
全員で大絶叫してるんですよ。
「ビックになるぞー! ビックになるぞー!」って。
もう、オレのチンポがビッグになっちゃいましたよ。

ちなみにA心会はその後、解散。
Kさんのバンド「乱」も活動休止しちゃったみたいです。
合掌。










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