
|
 |
■
|
2003年04月17日(木)
 |
他人の空似? |
 |
ん〜っいい天気ですなぁ。 夜のドラマも始まり。それをオンタイムで見れ、朝から日記に時間を費やし。 午後、何気に少しだけ仕事を片付け。 そんな、長閑な日々が戻ってきました。 いやぁ、いいのかぁ?収入あるのかぁ?と不安だけど、いいとしよう。
溜まってたビデオ消化もほぼ終わり。 その中で、恋バカっつー番組があるんだけど。 多分、2週間ぐらい前のヤツかなぁ。 新コーナーでオーバー30っていうのがあって。ウドちゃんが街中で30代以上の美しい女性を見つけるやつ。
ビデオなんでね。何度もまき戻して、懸命に見ました。 あれ、観た人なら知ってると思うけど、妙な外国人さん出てきたでしょ。 ファッションエディターとかいって。 そう。名前は「アンディ」。 彼のグラサンを取ったアップの顔が一瞬だけ映る瞬間を、何度も観ました。 好みだから・・・・・な訳は無く。 じゃって、彼はゲイ。 じゃなくて、その前に太った髪の毛の無い人は好みでない。
もう、かれこれ10年近く前の事です。 とある東京都内の職場に、アンディという外国人さんが居ました。 アンディは、本当は「アンドリュー」だと言っていた気がします。 彼は、日本語が本当に堪能で、漢字だって意味を調べて理解するほどでした。 その頃、まだ22歳ぐらいだったかと。記憶が曖昧です。
彼の堪能な日本語は、何故か優しげでした。 要は、女言葉系でした。私よりも女らしい言葉遣いでした。 社長曰く、 「アンディの日本語教師が、女性だったから」 だそうで。私たちは、そうなんだぁ。。。と素直に思っていました。
彼は、ダイエットに夢中で。つまりは太っていた訳で。 時に、腸洗浄をしちゃうようなお茶を飲み、一個しかないトイレに閉じ篭って周りを困らせたり。 そのダイエットのしすぎで、発疹が出てしまい、仕事中に慌てて病院に連れてかれたり。 夏になると、何故か皆が靴履きの事務所を、裸足で歩き回り、足に怪我をしたり。 独特なそのクニクニした歩き方は、太った人特有のものだと思っていました。 時々、我儘で困ることはありましたが、仕事としては彼は大変優秀でした。
その会社は社長のモロ好みで集められた女性ばかりで。 これが、素晴らしく。才色兼備。美しく、仕事も出来る女性ばかりでした。 アンディも、美しい女性は好きらしく、時には私にまで服の色などについて、お褒めの言葉を頂きました。
そんなある日。 都内某所で、誕生日会を行いました。誰のかは覚えていません。彼自身かもしれません。 そういう事をするぐらい、その会社は社員同士が仲良しでした。 そこでは、ボールのようなデカイ器で、マティーニが出てきました。 勿論、グラスにそこからそれぞれ配って飲むのです。
その会社は、翻訳もある会社で、英語が喋れる女性も勿論いました。 そして、勿論。その当時の私も英語は理解できません。今より酷かったでしょう。 酔うと、人は地が出ると申します。 外国人であるアンディは、英語しか喋らなくなりました。 ちなみに。何故「外人」ではなく「外国人」と書くのかといえば、かつて彼が 「外人っていうのは、外の人って意味でしょう?失礼よっ」 と怒っていたからです。 こっちにとっては、「外の人」でも、「外の国の人」でもいいんだけど、彼には拘りがあったようで。以後、気をつけています。
英語しか話さなくなったアンディの相手は、もっぱら英語が喋れる方がメインで。 途中で、グラスではなくボールのままマティーニを飲む彼を、全員で止めようとしたけど無駄だったという事件はありましたが、まぁ、それなりに酔っ払いの彼は、面白いものでした。 私は私で、日本語を喋ってくれる他の同僚と楽しくお喋りをし。 彼が話す英語をラジオのごとくBGM状態にしておりましたところ・・・
人の耳と言うのは、不思議で。 例えば、英語しか喋らない人が、その台詞の中に日本語。例えば「寿司」を入れていても、それすら英語に聞こえてしまうものなんです。 それは、単に私が英語に関してアレルギーと思える程に無知だからかもしれませんが。 その私の耳に、BGMであるハズの彼の言葉が急に大きく入ってきました。 いや、彼自身の声のボリュームは上がっていません。 それは、私だけに起きた現象では無かったようで。 それまで各々会話を楽しんでいた全員の口が、止まりました。
「アイム ゲイ」
こ、こりは・・・・ カミングアウトってやつですかーーー?
その日以来。開き直ったのか、彼は変ってしまいました。 当時ブレイクしていたモックンの写真集を見せ、 「この表情、ステキーっ これはね・・・・・・・っていう時の表情よっ」 とても、私には書けない事を言い出すようになりました。 業者の兄ちゃんが来ると、嬉しそうにその後姿を見て、 「きゃっ いいお尻♪」 と騒ぐようになりました。 「彼氏」も紹介されました。どこにでもいる、普通の冴えない男の子でした。
当時、彼はモヒカンハゲでした。 それと反比例し、彼はTシャツの背中から黄金のタテガミが見えていました。 彼は、「植毛」と「脱毛」をしたいと、一見、矛盾してそうな事を願っていました。
彼は、「おかま」と「ゲイ」の違いを私たちに教えてくれました。 それはそれで、免疫が無かった私にとって、良い勉強になりました。 しかし、社長は。女大好きな社長は。 彼がゲイだと知ると、嫌がるようになりました。 間違っても、社長は彼に狙われる事は無く。だって、彼は美しいものが好きだから。
そうそう。丁度、その頃。 皇太子様が雅子様とご成婚されました。(この丁寧語あってる?) そのニュースを見て、彼は 「雅子さまかわいそ〜〜っ」 としきりに言っておりました。 こんな美しい人が・・・・・・・・・って理由で。
そんな彼は、私がその会社を辞めてしばらく後。 どこかの女社長にスカウトされて、どっかの会社に転職しました。 その後の彼を知る人は、私の周りにはいません。
そう。 恋バカに出てたアンディ。 私の元同僚のアンドリューのアンディ。 似すぎているのです。
|
|