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2003年04月10日(木)
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朝の怪 |
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多分、私は風邪をひいたと思われる。 よくもまぁ、一ヶ月。まともに食べず眠らずで大丈夫だったものだ。
朝方お相手の家に行くという無駄を取り除き、家に引きこること半月。 物凄い久しぶりに我家の洗濯機が動かされる事になった。 自宅が事務所化してからというもの、洗濯はお相手の家だったからだ。 そこで気付いたのが、お相手の家の洗濯機はやはりおかしいということ。 やけに、時間がかかるのだ。 我家で洗ってみたら、半分の時間で済んだ。
まぁ、それは良いとして。 その翌朝。 一階に降りていくと、ペチャっと音がした。 例の大ムカデ騒動以来、近所に深夜に響くであろう迷惑も顧みず、相変わらず私は室内で風呂場用のビニール樹脂製のスリッパを愛用している。 我家の一階は、近所の家に阻まれ、あまり日辺りが良いとは言えない。 この二つの要因のおかげで、私はすぐにその「ペチャっ」の原因が分からずにいた。
何事も無かったかのように父上に朝の挨拶をし、コーヒーを入れ、二階に戻ろうとした時。 床が何やら光って見えることに気付いた。
そう。 それは、水だった。
何故に水? あまりに苛酷な労働によって削られた睡眠不足の頭が、煙りを出しそうな勢いで動いた。 前の晩。寝る前、最後に一階に降りたときの記憶を懸命に辿ったが、ペチャッとした記憶は全く無い。 しかし、洗濯をしたことだけは覚えている。 ということは。 しばらく使用していないが為に、洗濯機のところの排水が詰まっていたのだろうと。 勝手な解釈をした。
我家の洗濯機置き場は、普通じゃない。 普通は、それなりの洗濯機用の入れ物みたいなのがあって、そこに穴があって排水ホースをさす仕組みだと思う。 しかし、我家はじかに洗濯機を起き、床自体にぽっかり開いた穴が排水口になっているのだ。 まさに、虫さんいらっしゃいな作りだと常々思っているのだが。 よって、排水口が詰まった日には、それを受けてくれる洗濯機置き台が無いものだから、直接床を水浸しにしてくれるっつー寸法だ。
このクソ忙しい時になんだよっ!と思いながらも、しばし洗濯機は使わないでおこうと心に誓い、水をなんとか片付けた。 ここで、分かったのは、やはり我家は斜めってるということで。 排水口から溢れたらしき水は、横には決して広がらずにそのまま真っ直ぐ。 洗濯機から真っ直ぐの壁に向って広がっていたのだ。
そんな事があって。 その翌々日だったと思う。 そう。月曜日だ。東京さ出るべな日の朝だ。 またもや、一階に降りるとペチャッとしやがった。 おかげで、30分は水処理に費やされた訳だが・・・・・・・
相変わらず周っていない頭が考えた事は、前の水が処理しきれておらず、じわじわ動かさなかった洗濯機の下あたりから滲み出して来たのだろうという事だ。 だって、洗濯機は使っていないのだから、そう考えるのが自然だ。 しかしながら、やはり私には時間が無い。 原因を究明するでもなく、洗濯機と思われる要因を解決するでもなく、出かけてしまった。
月・火・水と。お相手に家に行き、何事も無く過ぎ去った。
しかしだ。今朝だ。 靴を脱いだだけの無防備な私の足が、玄関に一歩入った途端に異常を訴えた。
ちべたい・・・・・・・
目を凝らして見やると、そこには、水が復活していた。 しかも、前回よりも多量だと思われる。 急いで風呂用スリッパを履くと、ギュッギュッと音がする。 水だ。
健康的な生活を送り、多少頭が回り出している私は考えた。 全てに共通した出来事は何かと。
昨日、お相手の家に行く前に異常は見られず。その前の2回の時も、寝る前に異常は見られず。 しかしながら、共通した出来事といえば。
シャワーだ。
ふと、昨夜の事を思い出した。 出て行く時に、風呂場の排水口が、ボコンボコンと不吉な音をたてていた。 ベムベラベロのオープニングのようだと、一人不気味に思い、家を後にした。
それだ。
お相手の家に行くようになってからというもの、確かにあまりシャワーも使わなかった。 おかげで、我家の風呂場はピカピカだ。使って無いからカビも汚れも無い。 それが、この引きこもり半月で頻繁に使用されることとなった。 きっと、詰まっていたんだろう。ずっと昔に乾燥するぐらい昔に。
仕方なく、本日我家の一階は、窓を開け放している。 二階じゃなくて良かったと思うのは、水を溢れさした時ぐらいなもんだ。 さて。原因が風呂場と分かったのだが・・・ おかしいのは、台所とお手洗いはガンガン使ってるのに平気だということだ。 部屋の並びとしては、風呂>トイレ>洗濯機>流し なのだが・・・ どういう繋がりになってるんだ?この家? それに、一体全体。 シャワーを使った何時間後に、この水浸し効果は現れているのだろうか? なんとなく、それを知りたいとウズウズしている。
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