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2002年07月22日(月)

カオナシ

昨日、ディスカウントストアーっつぅの?安いとこ。
そこで、「千と千尋の神隠し」ビデオ購入いたしやした。
ってことで、本日のイラストはこり。



うぷぷぷぷぷ。またしても、パチもんシリーズでござい。
観た方は分かっていただけるかと。知らない方に説明すると。
左に居る黒いのが有名な「カオナシ」です。
そして、右のブンブン飛んでるのが、本当は「ハエドリ」。
このハエドリ。実は、「湯婆婆(ゆばーば)」そっくりの顔をした「湯バード」っていう鳥なんす。
でもね、湯婆婆の双子の姉の「銭婆(ぜにーば)」によって、ハエにされちゃうんすよ。
ほんでもって、そのハエドリに捕まれて飛んでいるのは、「坊ネズミ」です。
この「坊ネズミ」も、銭婆によってネズミにされちゃったのでして、本当は湯婆婆の息子の「坊」といいます。
元はね、デカい赤ん坊なんすよ。
詳しくは、千と千尋の神隠しのHP観てくだされ。(リンクはしまへん)

ってことで、パチもんのそれぞれの名前は、左から「カオナシ猿」「セミ猿」「ネズミ猿」ってことで。
ハエ猿作ろうと思ったんですけどね。前にせっかくセミ作ってたし。
リサイクルは流行りっしょ?省エネ省エネ(何言ってんだか)

実は、あたし。映画館であまりにも混んでたので観る機会を逃し、ビデオが初観なんす。
そして、大きな間違いをずっとずっとしていた事を、すごい経ってから知ったのです。
はい。「カオナシ」 です。
CM でも千尋の後ろに歩いてたりして、なにやら好感触でした。

あたしは、想像力がそれなりにあるほうだと、勝手に自負しています。
そして、もしかしたら「早とちり大王」の気があるかもしれないと、人知れず気に病んでいます。
あたしは、 を最初観た時から
なんて、寂しそうな表情なのだろう・・・と思っておりました。
CM での様子を観る限り、きっと気が弱く、千尋をそっと見守る役で、映画の中では寂しさなどを表現する涙誘いキャラだと、勝手に思っておりました。
だから、 の名前はずっと


「カナシオ」

だと思い込んでいたのです。
悲しそうな顔をしているから「カナシオ」。「悲シオ」。
優しい大人しいキャラだとずっとずっと信じていたのです。
さすがは、宮崎監督だと。
素晴らしいネーミングだなぁ・・・やっぱ違うなぁ・・・などと感心しつづけておりました。

ところが、ある日。
が、千尋を追いかけているシーンをテレビで目撃しました。
「カナシオ」なのに、何故か顔のしたに大きな口があり、その口を開けて追いかけているではありませぬかっ!
これでは、「悲しい」どころか、「怖い」キャラではあるまいかっ!

あたしはずーーーっと、 は、「顔」であると思い込んでいました。
よって、そのシーンを観て、初めてそれが「仮面である」ということにやっと気付きました。
きっと、きっと。悲しい事が起きて は怒っちゃったのね(くすん)
その気持ち分かるわ。
などと、ますます に惹かれてゆくあたしでありました。

しかし!
そのあたしのロマンがひっくり返される日が、とうとうきました。
とある局で、千と千尋の制作過程を放映した番組を観たのです。
あたしのCMでの予想通り、 は、キーワード的存在でした。
そして、とうとう、あたしは知ったのですっ!

が、実は

「顔」が無いから「カオナシ」

であるという衝撃的な事実をっ!!!!!

いやぁ・・・なんというか、数年来のショックでした。
あまりにも、単純すぎて、衝撃が5トンはあったと思います。
だけど・・だけど・・・あたしは絶対の自信を持って機会があれば言いたいです。

「カオナシ」より「カナシオ」の方が情緒があるっ!

と。
だって、カオナシは、悲しいんですもの。
相手とどうやってコミュニケーションを取っていいのか分からず、千尋が欲しいんだろうなぁ・・・と思うものをプレゼントすることでしか、愛情表現が無いんですもの。悲しいのです。
千尋は「いらない」って言うんですな。カオナシは、とても悲しくて暴れちゃうんですな。

あたし、こういう感じって実生活でよくあると思うのです。
お金や物によってしか表せない人。いますよね?
上手く伝える事ができなくて、怒っちゃう人、いますよね?
せっかく好意でやってるのに、なんでなんで分からないのっ〜〜!!って怒る人、居ますよね?

でもね。それって、知らないだけなんです。
それって、今までそうやって来て、誰も否定しなかったんだと思うんです。
言えないっすわね。好意でやってくれてるのに、いらないって言えないっすわね。
自分の表現が間違ってるのに、伝わらないって怒られても、こっちは堪らないっすよね。
そういう人間と、関わりたくない。もしくは、当り障り無く付き合おうって〜のは、よくあることで。

あたしの友人でお金持ち家に嫁いだ子が居ましてね。
やはり、母親の愛情表現はお金なんすわ。
ものすごい我侭で勝手な母親なんですがね。子供もお手上げ状態で、逆らわず、貰える金は貰っとけ状態で。
その代り、貰ったんだから母親の我侭や自分勝手に振り回されても仕方ないと。
親子なのに、出来る限り波を立てないように当り障り無くって言う感じでしょうかね。

あたし、分かるんですわ。お金をくれるこの母親の気持ちが。
とても間違っているけれど、それでは子供もダメにするけれど。でも、そうしか出来ないほどに、お金に執着する何かが彼女にはあるわけで。
そのお金を上げているのに、なにやら上手くいかない親子関係で癇癪を起こす気持ちが、あたしには分かるのですわ。
いや。あたしは、お金で何かを解決できるとは思った事は無く。やったことも無く。
ただ、ただ、分かることは、この母親は「寂しい」ということだけで。
怒り散らして物投げたりとかする母親らしいんですが、それも、ただただ「悲しい」だけで。

あたしの側にいるお相手。彼のやり方も、時として大いに間違ってるんです。
いや、一般的には良いのかもしれません。けど、あたしが求めるものと違う時があって。
彼は、好意で色々やってくれます。でも、あたしはそれを望んでいなくて。
そんな余計な気遣いはいらんから、やってくれて嬉しいけれど困るのです。
そんな気持ちを伝えてみても、好意であるからして、彼は怒ります。
その好意を踏みにじるあたしを怒りますわな。怒られても、こっちが困ってるんですから、余計に困るんですけどね。
でも、これも同じです。やり方が間違ってはいるけれど、とってもあたしにしては迷惑な時もあるけれど。
やっぱり、伝わらなかったことが。自分のやった事が無駄にされたような思いをしたことが、ただただ「悲しい」し、「寂しい」し、もしかしたら「みじめ」だし。
だから、怒るんだろうなって、あたしは思うんです。

人間、表現の違いはあれど、基本の気持ちは皆同じとあたしは思います。
「悲しい」「嬉しい」「楽しい」「悔しい」「寂しい」・・・・・・
口から出た言葉は、そうは思えないような暴言であっても、やってることは間違いであっても。
それは人それぞれの表現手段の違いであって、それは人の個性であって。

だから、あたしは、基本の気持ちだけ、出来る限り汲み取ることにしているのです。
なので、あたしは御人好しと言われて、時々友人や我姉妹に、あきれられるのかもしれまへん。
「そんなことするヤツに、どうして?」
と良く聞かれるけれど、やっぱり悲しい気持ちを察してしまったら、強くは出れないし許しちゃお〜かなぁ・・・って思ってしまうのですな。

だって。表現不足はお互いさま。
あたしの言いたいことも上手く表現できなかったからこそ、伝わらなかった。
だからきっと、相手は怒ったり嫌味言ったり、色々しちゃうんだろうなって思うから。

「みんなの中にカオナシはいる」
宮崎監督が言ってるように、あたしはずっとそうだと考えてきたし。
あたし、思うんす。
皆が相手の中の「カオナシ」に目を向けることが出来たならって。
それって、自分にもあるしって気づく事が出来たらなぁ・・・って。
したら案外、争いや憎み合いなんて減るんじゃないかなぁ・・・ってね。

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金塩・・・・・うぷぷぷぷぷ