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2005年05月26日(木)
FU・SI・GI

真夜中に、こうこうと照り明かるコンビニの前に車を停め、しばし立ち尽くし、ふいにしゃがみこみ、アスファルトに、ひったりと触れる。てのひらに伝わるアスファルトのでこぼこ。つめたさ。そのまま十数秒。この世にいる不思議。『二人がここにいる不思議』レイ・ブラッドベリ。
『FU・SI・GI』と書いてみて、どこかで見たなと検索してみる。
ナンバーガールの『NUM-HEAVYMETALLIC』の8曲目だった。goo音楽のレビューがおもしろい。
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向井秀徳(vo&g)、田渕ひさ子(g)、中尾憲太郎(b)、アヒト・イナザワ(dr)から成る、魂のロック・バンド。97年、1stアルバム『SCHOOL GIRL BYE BYE』を地元・九州のインディー・レーベルよりリリースする。テレヴィジョン、ハスカー・ドゥ、ピクシーズといった、USニューウェイヴ/パンク〜オルタナティヴ・ギター・バンドへのオマージュが爆裂したサウンド、そして何よりも、向井による屈折型ロック男特有の焦燥感、切なさを増幅させた詞世界が素晴らしい。99年にシングル「透明少女」にてメジャー・デビュー。そして同年発表のアルバム『スクールガール・ディストーショナル・アディクト』にてコアなロック・ファンのツボを刺激しまくり、トリコにしていった。田渕による攻撃型ソリッド・ギターと、それを迎撃する向井のディストーション・ギターが織りなす絶妙なコンビネーション、野良牛のごとく粗暴で骨太なリズム隊がもたらす猛烈なグルーヴ、そしてメガネ男の魂の叫び--それらが融合し怒涛の音空間を構築するのだ。02年4月には、メジャー3枚目となるアルバム『NUM-HEAVYMETALLIC』をドロップするが……同年11月30日、札幌でのライヴをもって惜しまれつつ解散。
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僕はナンバーガールは好きです。好きなものを紹介するのはむずかしいものです。しかしどこが一番好きなのか、と聞かれたら・・・上に書いてますね。ギターの美しさ、ドラムのビート、あと、メガネ男の叫び。胸にささってきます。
一般受けするのかと言われればそうじゃない気がしますが。ぱっと聴きで良さが掴める種類のものと、そうじゃないものがある。良さのしずくというか、すごく好きだ、と思ってるものって漠然とした全体像の中から抽出した好きなエッセンスを集めて言ってるのじゃないでしょうか。だからどの曲が一番好きだとか選べない。DVD「ナンバーガール」をおすすめします。副音声もおもしろい。「BRUTAL NUNBERGIRL」とか「INUZINI」とか、CDよりライブのほうがいいなあ。

ロックという音楽ジャンル自体、興味のない人がいて、それはそれでかまわないのだけど、僕は一時期音楽にプロテクトされていて、ロックがなければおそらく生きていられなかった。楽器を弾くとか、ライブで騒ぐとかじゃなく、一人で、部屋でヘッドホンで、車で、ギターとドラムとベースがまわりを囲んで壊してくれなければ、生きていられなかった。だからロック音楽というものに、すごく感謝している。