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■ わすれられない戒。14
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ココのあらまし説明をつけてみました。
初めての方・概要を知りたい方などは、
>>コチラからどうぞ。
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命をなくした。 命を消した。
自分勝手だ。
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なんて、あっけないんだろう。 なんて、あっというまなんだろう。
結局、 アタシを、もう一人と、 二人分の手術に、 かかった時間はほんの、少し。
手術自体は、 20分もかかっていないんじゃないだろうか?
それくらいだ。
麻酔が十分にさめてから、 子宮収縮薬などをもらって、 経過診断の日にちをきめて、病院をあとにする。
近くまでむかえにきてもらって、 食欲はないから、お茶をした。
何も、きかない。 ただ、いたわるように、指をつないでた。
歩いているときも、 お茶をしているときも。
他愛もないことを、話す。 あへて話題にしないことを選んで、 何かから、にげていたのかもしれない。
でも、鈍く痛む下腹部が、 そんなことをしても、意味がないよ、といっているようだった。
『カラオケにいきたい!!!』
わがままをゆって、昼間から、カラオケにいった。
『もうやだ、、、、、』
そういって泣きじゃくるアタシを、 優しく抱きしめたのは、 カラオケにはいって うたってうたって、 じゃぁ、そろそろ、でようか、っていうときだった。
その日。
何かの儀式が終わるかのように、 両の頬にゆっくりと口付けをして、 そして、 静かに抱きしめられた日。。。。。。。
アタシは、 一生わすれない。
グリーンのシートのかかったベッド。 まぶしいくらい明るい蛍光灯。 キレイな室内。 ほんのりと、 消毒薬の匂いがする、 あの、部屋を。
忘れることなんてできない。 忘れてはいけない。 自己満足かもしれないけど、 切にそう思う。
アタシの戒めだ・・・・・・・・
・ ・ ・ 皮肉だと、おもったこと。
子供が育ってゆく。 それを診察する、同じ内診台で、 子供の命を奪う。 そんな手術をしていたんだ。 ・・・したんだ。あたし・・・・・・
抱きしめられながら、流した涙。 時間がたてば、涙は止まるのに。 もう二度と、同じ命は宿らない。
『ごめんね』
安直で、自己満足かもしれないけれど、 何度も何度も繰り返した。 そんなことしかできなかった。
そんなことしか。
2004年02月23日(月)
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