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■ わすれられない戒。4
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ココのあらまし説明をつけてみました。
初めての方・概要を知りたい方などは、
>>コチラからどうぞ。
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『何を考えているのか、ぜんぜんわかんないよ』
それは、搾り出すような声だった。 いわないでいよう、いわないでいよう。 そう思っていたのに、 たえきることが、できなかった。
突然の態度の変化。 突然の涙に、 相手はどうしたのか、と、たずねる。
目を見ようとする相手から、 顔をそむけるアタシの肩をつかみ、 こっちをむけよ、という。
どうした? 顔をみせて。 目をみて?
優しく問いかけられる。
******* その日、 ただ、二人で抱き合って横になっていた。 キスをしてハグをして、 ただそれだけだけど、 ベッドに二人で横になっていた。
手術の日にちがせまっていた。
アタシはたくさんの不安に、 押しつぶされそうでこわくて、 でも、 そんな不安定さをみせたくなくて、 いつものように微笑んで、 いつものような二人でいた。
でも、
それはとても笑顔だった。 そして優しいてつきだった。
まるで、 生まれてくるコ子供をまちのぞむ、 ある家庭の父親のように。
アタシのなかで、 なにかがうごめく。
それは、 おさえこんでいた不安。
そしてゆってしまう。
『何を考えているのか・ぜんぜんわからないよ・・・』
涙があふれた。 声が震えた。
ねぇ、 何故、そんなに笑顔で、 何故、そんなに嬉しそうに、 何故、そんなに優しく、 何故、その命の行く末を知っていながら、 何故、アタシにいうことができるんですか?
>>続く・・・・・
2004年02月13日(金)
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