窓のそと(Diary by 久野那美)
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いろんな種類の言葉があって、温度とか色とか形とか、硬さとか、大きさとか、振動とか。
演劇は、どうしても時間の言葉なのだと思う。
どんなに魅力的な空間や瞬間に満ちていても、演劇は時間の言葉なのだと思う。作品と出会ってから別れるまでに必ずタイムラグがあって、作品の側から見ると、はじまってから終わるまでの時間が演劇だ。
始まった瞬間に終わってしまう演劇というのは、たぶん、無い。 始まった瞬間に終わってしまう(伝わってしまう)彫刻や絵画はあっても。
時間のことを肯定的に考えられないときは、演劇が辛い。 演劇を無邪気に信頼できるとき、きっと、私は時間を信頼しているのだろうと思う。それって人生を肯定してるってことだろうかとも思ったりする。
あれ。てことは劇場と人間て似てるかも。 空間とみせかけて実は時間の入れ物だったりするところが。
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