窓のそと(Diary by 久野那美)

→タイトル一覧  過去へ← →未来へ

2008年07月18日(金) 時間の入れ物

いろんな種類の言葉があって、温度とか色とか形とか、硬さとか、大きさとか、振動とか。

演劇は、どうしても時間の言葉なのだと思う。

どんなに魅力的な空間や瞬間に満ちていても、演劇は時間の言葉なのだと思う。作品と出会ってから別れるまでに必ずタイムラグがあって、作品の側から見ると、はじまってから終わるまでの時間が演劇だ。

始まった瞬間に終わってしまう演劇というのは、たぶん、無い。
始まった瞬間に終わってしまう(伝わってしまう)彫刻や絵画はあっても。

時間のことを肯定的に考えられないときは、演劇が辛い。
演劇を無邪気に信頼できるとき、きっと、私は時間を信頼しているのだろうと思う。それって人生を肯定してるってことだろうかとも思ったりする。

あれ。てことは劇場と人間て似てるかも。
空間とみせかけて実は時間の入れ物だったりするところが。


→タイトル一覧 過去へ← →未来へ


↑投票機能がついてるようです。よろしければ・・ ・・・My追加
日記作者へのメールホームゲストブック日記以外の作品