窓のそと(Diary by 久野那美)

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2001年01月20日(土) 今日は雨。  

雨の日の記憶ってなんだか不思議だ。
記憶の中の風景は必要以上に古ぼけてくすんでいる。そして不自然に大きい。
なのに妙にはっきりしている。
私は風景の外にいて、どこか別の場所からそれを眺めている。

普段は人間で埋まっている場所がその時だけ空っぽになる。
いつも自分がいる場所を、遠くから見ることができる。
違和感とノスタルジーがまぜこぜになった不思議な風景。

いちばんふるい雨の記憶は小学校に入学してはじめての雨の日。

雨の日の木造校舎のにおい。
からっぽの運動場。
ぐっしょり濡れてる朝礼台。
水溜りんの上でぴちゃぴちゃと雨を受けているブランコ。
遠くまで白い空…。

6年通って。ほかにもいろんな日があったはずなのに、
いちばんはっきり覚えてるのはそんな風景。
誰もいない、からっぽの風景。


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