窓のそと(Diary by 久野那美)
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ラヴィーナさん提供のラジオドラマ「STORY FOR TWO」で、また1年間、台本を書かせて頂くことになりました。 毎月1回ずつでちょうど2年たちました。早いです。25本くらい書いたのかなあ。 男女二人の10分間のラブストーリー。
それまでラジオドラマの経験も、短い台本を書いた経験もなかったので、お話を頂いたとき、はてどうしたものかと思ってお手本を探しました。自分の中でいちばん近いなと思ったのは料理でした。悲しいときや混乱したとき、私は思いたってよく料理をするのですが、それと同じ要領で書くことにしました。自分の中に不足している栄養素を身体はちゃんと知っていて、気が付いたらすごい量の野菜を炒めていたり、気が付いたら暖かい粕汁を作っていたりします。
短い間隔で定期的に自炊するのはとても健康的なことのような気がしました。 凝った料理はできないけど、時間や費用に制約がある中で、美味しくてお腹に持つものを作ること、それを綺麗に盛りつけて食べること…。そういうことで何かが確実に消化され、何かが確実に埋められていきます。
体力があるときは外食でもいいのですが、体力が落ちているときは自炊は特に有効です。 他人の作ったものはやっぱり、自分の身体にはどうしても栄養のバランスが悪いからです。
自分の中に綺麗なものが不足しているときは綺麗な物語が必要です。 自分の中に、スペースが不足してるときは、ふわふわした物語が必要です。
自分に足りない栄養素を補う機会を毎月1回、定期的に与えられるのはずいぶん健康にいいことでした。 ただ…。私はひとりで勝手にやってることだと思ってたのですが、恐ろしいことに年末の忘年会で、 「毎月、台本を読みながら、久野さんは今こんな精神状態なんだろうなあ。あれからこうなってこうなったんだろうなあって考えてるんですよ。」と、番組制作の方ばかりか出演者の腹筋さんにまで言われてしまいました。これにはちょっとびっくりしましたが…。
健康的な生活をもう1年、続けられる機会ができてとても嬉しいです。 音だけの世界というのはいろんな意味でとても面白いです。よろしかったらぜひ、聞いてみて下さい。 毎週金曜日、KISS-FMで10:50〜11:00。レギュラー出演は腹筋善之介さんと平野舞さんです。
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