窓のそと(Diary by 久野那美)
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12月に入ってから公演が終わるまで、外の風景をちゃんと見る余裕がなかった。 ようやく後かたづけが終わって、ふと外を見て…おどろいた。
靫公園の木にも、御堂筋の木にも、葉っぱが1枚もついてなかった。
ちょっとショクだった。 あんなにたっぷりと紅葉していた葉っぱが1枚もなかった。 わたしたちはお芝居の中の「図書館の裏庭」に落ち葉をたくさん敷いたけれども、あのたくさんの落ち葉は、このたくさんの枯れ木でもあったのだ。
葉っぱのない枯れ木たちは風がふいてもざわざわ音を立てたりもせず、空を突き刺すように静かに立っていた。
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