窓のそと(Diary by 久野那美)

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2000年10月26日(木) たまには稽古のこと  

ようやくひとがひとらしく、場所が場所らしく見えてきました。
登場人物やものが稽古場で(あるいは本番で)、私の思いもよらなかった表情を見せたとき、なんだかどきどきします。はじめて会った人に会ったときの気持ちがします。
どきどきして、そしていろんなことがいっぱい気になる。

このひとは何してるのか。
何考えてるのか。
そもそも。このひとは誰なのか。
どうしてそこにいるのか。
そこはどこなのか。

聞きたいことはたくさんあるのに、そのひとはとても遠くにいる。
あたり前だったはずのことがどっかへ行ってしまって、思いもよらなかったことが当たり前になる。
私がいちばんよく知ってたはずの場所から私がいちばん遠くにいる。

不思議な瞬間です。
最近そんな時間が増えてきて。私は楽しいです。
どきどきする。

こんなとき、役者さんは何を考えてるのか。
わからないから余計に楽しいのかな。



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