昨日は、インフレ・デフレについて、触りを説明したんだったね。
今日は、マクロをちょっとおいておいて、ミクロの話に行こうと思う。
ミクロって言ってもちっちゃくなるわけじゃない。マクロ経済学が一国の経済分析と定義されるのに対して、各家計や企業の経済活動を分析するのがいわゆるミクロ経済学なんだ。平たく言いすぎか?ま、定義は経済学のいろんな教科書でも同じような言い回しになっていると思うけどね。
で、需要と需要曲線の話をしようと思う。
消費者は、みんなが、世の中にあふれている物に対して、ある一定の価格になれば買おうという欲があると仮定する…っていうのが、合理的経済主体の仮定でミクロの肝でもあるわけだけど、この仮定のもとでのその買おうとする意欲を『需要』と呼んでいるんだ。
たとえば、Aさんはあるスキー場レストラン(市場)で飲むビールが1杯500円であれば1杯を、1杯300円に下がれば2杯を買おうと思っているとする。縦軸に価格、横軸に数量をとると、右下がりのグラフになるでしょ。経済学では、この需要と価格の相関関係をグラフにしたものを、『需要曲線』といっている。
ところで、一方で、ビールが1杯500円であれば1杯を、1杯300円に下がれば3杯を買おうと思っているBさんも市場にいるとすると、AさんやBさんなど、世の中の個人個人の需要曲線を合わせると、『市場の需要曲線』ができあがるんだ。
通常、合理的経済主体のとる行動から考えると、物の値段が安いほど需要量が多く、値段が高ければ少なくなる。これを、経済学では、『需要の法則』といっている。この需要を決定づけるのは、1 消費者の嗜好、2 収入、3 代替財、4 消費者の期待、5 消費者数、の5つの要因※があるんだ。
※5つの要因 1 嗜好 消費者がどのくらいその商品を欲しているか 2 収入 消費者にどのくらいその商品を買うための収入があるか 3 代替財 パンと米…ってのは、古い経済学の教科書には書かれていたような気がしたけど、コークかペプシかという方がいいかな。コークに対するペプシ、あるいはドライに対するラガーの需要と値段 4 期待 消費者の将来的な収入に対する期待や価格に対する期待、嗜好の変化など 5 消費者数 その商品を欲する消費者の数
ところで、この需要曲線は、同じ市場であれば常に一定というわけじゃあない。たとえば、消費者の多くが将来に対して不安を抱いたりすると、同じ値段でも買いたい人の人数が減少するから、需要曲線は左にシフトするんだね。
病室で妄想する経済理論(目次) 1 愛と平和のインフレ・デフレ 経済学にハマッテしまったある入院患者のボヤキ
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