2007年09月04日(火) |
死ぬのが当たり前の状態
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第2クール始まってるけど、まだ個室から出ても良いんだ。と言っても10Fの内だけだけどね。
で、大食堂に散歩に出かけた。i-Podとマスクを装備して出陣!
大食堂には一組の家族のほかはだれもいなかった。その家族の構成は、じいさんと息子とその嫁さんという3人の組み合わせだった。
息子もその嫁さんもヤンキー上がりっぽい。アクセサリーじゃらじゃら、髪もそれ風の感じ。
息子がでかい声で喋っているもんだから、イヤホンしたままi-Podの電源を切って、話を盗み聞きした。
入院中の父親に対し、元ヤンの息子曰く、
金を使うな。 テレビカードを使うテレビと冷蔵庫は使うな。 俺には稼ぎがなく、親父の時代と違う。 早く退院できるようにリハビリしろ。
…とまくしたてていた。
おい! 日本の若者よ! 誰におまえらは育ててもらったんだ? 稼げないのは、親のせいか? 稼げないくせに見栄だけは張りたいのか? じゃらじゃらじゃらじゃら… 何を勘違いしているんだか。
でも、腕っ節強そうだったので、当然スルーしたけどさ(笑)
あのじいさん、すごく可哀想だった。
身の丈にあった生活できない連中、一番軽蔑する。
たとえば、 学生の分際で海外ブランドって? はぁ?って感じ。
どうやってそんな金を稼いだの?お嬢ちゃん! そこの娘!マタグラ緩いぞ!
さらに、そういうところに付けこんで商売しようとする奴らが多すぎる。
話を元に戻す。
この病院にいる人って、高度医療の必要がある人ばかり。そもそも高度医療ってのは、『死ぬのが当たり前の状態』にある患者の、ほんの少しの生存の可能性を紡ぐことでしかない。
ドクターやナースなどのスタッフは、生きようとしている患者に精一杯の手助けをしてくれるけど、それ以上のことは無理なんだ。
特に高齢の難しい病態の患者のQOLを考えれば、家族の協力は不可欠。
だというのに、元ヤンの息子はひどい。
でも、これが、日本の実態なんだろうね。
永田町や霞が関の連中は分かっているのかな?
ちなみに、入院69日目を迎えたけど、未だにたくさんの方からお見舞いにおいでいただいてる。感謝してます。
俺は、『死ぬのが当たり前の状態』から必ず生還するから。
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