都内某有名私立の初等部が田植えツアーでやってきた。良家の子女が通っていることで知られている学校である。
ツアー参加の児童が田植えをするのは、山あいの7畝ほどの小さな水田である。特に今年は、国の農業政策から大きな減反を強いられているのだが、彼らの田植え体験のために準備が整えられていた。普段触れることのないであろう本物の土を踏みしめ田植えをすることで、何かを感じ取ってほしいという関係者の願いもあったと思う。
しかし、・・・だ。
そんな田舎者たちの願いなんて、まったく届いていないのだ。
彼らが会場に着くなり、田植えの前に昼食の時間が設定されていた。
そこで、見た光景は、とても酷いものだった。
用意された昼食に群がるのは良い。走り、はしゃぎ食するのも良くある。餅をつく臼杵の周りに人垣ができたかと思うと、できたての餅を振舞う場所へ列が移動するのも微笑ましい光景である。
私が憤ったのは、そんな賑やかな会場の片隅に設けられていた『残飯入れ』の中身である。
それぞれが食べることのできる量だけを持っていったはずなのに、手付かずのお握り、特製ソーセージが豚汁に浸されていたのだ。さらに、残飯入れの傍らに立ち、食べ物を捨てていくことを何も咎めない都会から来た大人たち。極めつけは、自ら残飯入れに手付かずのお握り、餅、豚汁を捨てる女性引率者。
この学校のHPを見ると、『心豊かな全人間的な基礎作り』を教育目標に『良い学校』づくりをしているのだという。
冗談はよしてくださいよ。
以前にも増して階級が固定化されやすい現在、彼らが日本のトップとしてご活躍されることも多いと思うのだが、日本の将来は大したことないね。
【Referer】
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