女子マラソンの優勝インタビューで、『死ぬ気で・・・』という言葉があって、ずっと気になっていた。
もともと、マラソン競技は、『マラトンの戦いで絶命した兵士に因んで』ということなので、その発祥の地のアテネでこの競技を実施することは、まさに『死ぬ気』を持たなければならないということなのだろう。有力選手が次々と脱落していくサバイバルレースで、ここまでの気持ちを持ちつづけたという凄まじさ。
もう一つ、彼女の生い立ちにびっくり。経済的に恵まれず、高校進学の機会さえ許されないような事情があったというのだ。実際、彼女の兄と姉は中学卒業後、就職し、家計を助けているという。
正直、あそこまでの境遇で、よくぞ強い選手に成長したものだと思う。もちろん、巡りあった人々の支えが好環境を育んだということに変わりがない。だけど、それ以上に、テレビ画面から彼女の謙虚さが伝わってくるではないか。こんな日本人が、世界で活躍しているなんて、素晴らしい。
あらゆる競技が商業主義の上で成り立っている現実に、彼女の活躍は何かを突きつけている気がしてならない(商業主義に毒されている自分に反省。)。
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