2002年10月25日(金) |
こんなことにエネルギーを使うつもりなのか・・・。
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<不良債権処理>銀行業界が行政訴訟検討 竹中プランに反発
竹中平蔵金融相が固めた不良債権処理加速策に対し、反発する銀行業界が国を相手取って、行政訴訟も視野に入れて準備を進めていることが24日、分かった。行き過ぎた裁量行政が経営基盤を脅かす可能性があるためで、金融相に再考を促すことを狙っている。
銀行業界が問題視しているのは、「繰り延べ税金資産」の扱い。竹中案が採用されれば、ほとんどの銀行で自己資本比率が国際決済銀行(BIS)の定める基準(国際基準行8%、国内基準行4%)を割り込み、公的資金の投入による実質国有化を余儀なくされる可能性がある。
銀行業界は「行政の裁量範囲を超えた突然のルール違反」(大手行幹部)と反発を強めており、法曹関係者と善後策を協議するなど行政訴訟に向けて準備を進める動きが出ている。今後、金融庁のプロジェクトチームが戦略の練り直しを迫られる可能性もある。(毎日新聞)
不良債権処理が日本経済再生のために欠かせないということは、今や小学生でさえわかる。不良債権は、バブル期に銀行が土地神話に踊らされ、適正な担保評価を怠ったために生じ、その後も処理を放置してきたために膨らんだものである。金融の役割をきちんと果たしていなかったといえる。
現在、当時のツケを公的資金投入で賄い、銀行の健全経営を図ろうという政策が進められようとしている。数年前は、公的資金投入について、一部の業界のみに対する恩恵だとして、社会的に大きな反発があった。しかし、現在は、経済全体に果たす金融の役割を考え、国税を投入せざるを得ない状況にあるという国民の合意が形成されたように感じる。そこに立脚した竹中プランである。
これに対する銀行業界の反応は、あまりにも幼稚ではないか?
銀行業界が起こそうとしている訴訟の費用は、預金が原資であるはずだ(銀行は、利益が出てないのだから。本当に利益でてるなら、とっくに不良債権処理できてるはず。)。自己保身のために訴訟を起こして、利益を利子に反映させず、株主にも還元せず、さらに不良債権処理を遅らせようとするのだろうか?
銀行業界は、投入された公的資金を不良債権処理のために適正に運用するという決意表明をすべきである。そして、金融本来の役割を早期に取り戻すという姿勢を示して欲しい。
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