鍵をかけない部屋
見てしまうのですね。。。

2002年05月14日(火) 人形の夢と目覚め

田舎から上京してきた母と妹に連れ添って、
アンティークビスクドール達の集う、人形展を観に銀座の下町へ行って参りました。
地下1階のその空洞とも言える広い空間はひんやりと薄暗く、
沢山の古い着物と共に彼らは綺麗に並んでいた。

オペラ調の聖歌が流れたと思ったら、今度はゴスロックが響き渡り…何とも異様な空間。
ドリンク券代わりに配られたのは花札。
ゴシックで耽美な雰囲気は大好きだけど、私にとってそれは日常ではなく。
普段なら絶対迷い込めない場所。

‐‐‐‐‐デモココハ、ソレガアタリマエニナル場所‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐


半世紀から一世紀以上昔に作られた人形達は、服の風化もとっくに始まってる。
なのにどうしてかしらね。
なんていい顔なのかしらね。
色んな国の色んな時代から産まれたお人形。
自分に産まれたことを私達より幸せに思っているんだろうか。
今の御主人様にこんな風に、お披露目して貰えて。

日本人形達の前で、私は遠い昔のトラウマに似た感覚が蘇った。
私は幼い頃、実家の客間に飾られてた大きな五月人形が怖くて、
その部屋の隣にあるトイレに一人で行けなかったのだった(涙目)
世にも奇妙な物語で「人形が泣く」話しを観たのがいけなかったのだろうよ…勘弁して。
懐かしさからくる動揺で半分涙目になりながら、私は改めて彼らを見つめた。


昔怖かった世界って、今思うと好きになったものが多いかも。
昔よく「みんなのうた」で、『まっくら森のうた』とか
『メトロポリタンミュージアム』っていうのが流れていて、
それが画像とともに怖い童話のような感覚で残ってるんだけど、
これ思うの同世代で私だけじゃないはず。
少なくとも私の周りは皆そうで、また見たいよねぇって話になる。

そう、そして、カラオケで探して私は歌った!!(爆)
「まっくら森」だけはハイパージョイに入ってた!!(興奮)
話しズレました。(でもこれポイント←!?)


今回はアンティークドール以外にも、現在活躍中の人形師さんの作品も飾られていて、
私達家族が好きな人形師さんの作品もあった(それが目的なのもあった)。
四谷シモンさん、恋月姫さん、天野可淡さんなど。
恋月さんの人形は、以前コンクールの絵のモデルにさせて貰ったほど。
人形の表情や、指、足の先までも生きてるみたい。
キレイ。大人になりかけた少年、少女のお人形。
どこか病的な臭いさえする。だから惹かれるのかな。

そういえば友達が人形作るって言ってたなぁ。どうなったんだろう?

リアルなのにリアルでない。
ありえない顔、ありえない体制、ありえない長さ、
全てがここではありえるもの。
お人形の世界でありえるもの。


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