空のむこうにみえたもの
美空:misora



 社会的地位

先日とある朝の番組で、日本の別荘を外国人が購入しているといった内容の特集みたいなものが放送されていました。
へぇ〜、別荘かぁ〜〜とボーっと観ていたのですが、どのような人が購入するのですか?といった質問が流れ、その説明として『社会的地位が高いといわれる医者や弁護士などが、一括で購入する』と言っていたのです。
一瞬わが耳を疑いましたよ。
“今、社会的地位が高い医者とか弁護士っていわなかった???”と。

私、以前にもここの中に、職業で人を判断してはいけないと書いたかと思うんですが、公共電波で社会的地位が高いのは医者とか弁護士だと決め付けるようなことを言われては、それ以外の人は地位が低いのかと、抗議の一つもしたくなるってものです。
年収を多くもらう人は社会的地位が高くて、年収が少ない人は地位が低いのかということになりかねない発言だったように思います。

人間の仕事にレベル付けなんで出来ないと思うんですよ。
私は医療に関係のある分野の職業なので、医療に限定して言えば、確かに、人の命を救う医師という仕事はとても素晴らしいと思います。
その素晴らしさの裏には、表舞台からは見えない気苦労やストレス、勤務体型による過労働があることも重々承知の上です。
でも、医師がその医業を問題なく遂行できるのは、医療を提供できる建物を建設してくれた方々と、水道光熱などの設備を整えてくれた方々の労働力があるからで、もう少し言うなら、急患を安全に移送できる道路を整備してくれた作業員や、救急車に乗り組む救急隊員がいて、コメディカルで活躍してくれるスタッフが揃っていて、薬品を開発・提供してくれる製薬会社の社員がいるから医師は不自由なく医業を遂行できるのです。
全ての人の力が合わさってこそ、医療は成立するのだと思います。
誰かだけが偉いというわけではないです。

どうして格差をつけたがるのでしょう。
平等だと憲法ではうたっているのに。
どの職業の人であろうと、その仕事に信念をもって取り組んでいるだけだと思うんです。
そりゃ誰だって月給は高い方がイイでしょう。
それでも、例え月給が安かろうと、自分がその仕事をやりたいと思うから頑張ってやっているんですよね。
私は人にモノを教える仕事をやってますが、もの凄く安月給ですよ。
それこそ、医者のお給料の1/3ないんじゃないですか?
それでも私は今のこの仕事が好きだから続けているんです。
別に社会的地位が高いからとか低いからとか、そんな事を考えて今の職に就いているわけではありません。
社会的地位が高いといわれて喜ぶかどうかは別として、医者や弁護士だってきっと私と同じ考えだと思いますよ。


社会的地位なんてどうでもいいじゃん!勝手に言わせておけばイイさ!!となだめられたとしても、やっぱり腑に落ちないです。
というか、公共の電波であんなことを言うことに憤りを覚えてしまいます。
もう少し発言は慎重に行ってほしいです。

このことに疑問を感じる私がおかしいのでしょうか?





何でこの件についてこんなにも意見したくなったかと言うと、最近つくづく職業の格差を身に沁みて感じるようになったからです。
私が、クリーニングのきいたスーツを着て、髪をきちんとまとめて、お化粧もして、邪魔にならない程度の装飾品をつけて、仕上げに香水を付けて人前に立って話をすれば、それはそれはもてはやされます。
くたくたのジーンズと洗いざらしの髪のまま、お化粧もせず人前に立って同じ話をしても、きっと誰もまともに私の話は聴いてくれないことでしょう。
(これ↑に似た経験をしたことがあるわけですが)
どちらも中身は同じ私という人間なんですよ。
なのに人は外見だけで判断しようとする。
見目麗しい職業というだけで私を理解したようなつもりになって振舞う。
浅はかなことです。

もしも私が無職になったら、私の周りに居る人たちはどのように接するのでしょうか。
蜘蛛の子を散らすように居なくなってしまうのでしょうか。
そうなったら、所詮その程度の関係だったということですね。
私という人間ではなく、その職業と付き合っていたということでしょう。

もしも『僕が無職になったらどうする?』と問われたならば迷わず私はこう答えます。
『1から一緒に頑張っていこう』と。

2008年03月11日(火)
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