一色達夫の日記

2002年06月27日(木) 市町村再編 新聞見出しに思うこと

各地の自治体の動きを伝えるここ数日の新聞記事の見出しは、決まって合併の事が取り上げられているようだ。その内容はあたかも合併が決まったような表題だが、よくよく記事を読んでみると、首長が施政方針で述べたものであったり、質問に答えたものであったりと、過大表示の感が否めない。
合併特例法の期限である平成17年3月までに合併をやり終えるためには、今年中に法定協議会を立ち上げなければならないから、世論をそちらの方向に誘導している事が見え透いていて、腹立たしい。
地方自治制度の数多くのメニューの中から、その地域にあった制度を慎重に選ぶ事をしないで、個性ある町や村をリストラして一律に金太郎飴自治体を作ろうとの意図はどこにあるのだろうか。
この事について友人に意見を聞いてみると、「世間一般人の新しもの好きの性格に合併と言うものが乗っかっているから、この流れは止まらない。そんなことより、普段の生活に忙しくて関心も薄いのが実際のところでしょうよ。」とのこと。
口を継いで、「首長の数が減って、議員の数が減って、役所の職員の数が減ってお金が浮くのならやったらいい。その程度の認識の市民が大部分なんじゃないの。」
「一色さん残念だろうけどそれ以上のことを考えている人は少ないのよ。」

何だかドッと落ち込んでしまった。
新聞が書き立てようが、テレビが報道しようが、市長が声高に叫ぼうが、議員が避けて通れないと言おうが、住民は既に合併なんかに夢の欠片もないことを見抜いているようだ。
心は重いけれど、心に沸き立つものがないけれど動かないといけない。
多くの人の意見を聞いてみて、賛同者が少なくても仕掛けないといけない。
そうしないと将来、何故あの時合併についてもっと深く考えなかったのか、様々な人に言っておかなかったのかと後悔することになりそうな気がするから。


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