縁あってパンフレットに寄稿させていただいた中島みゆきさんのコンサート「一会」。
東京国際フォーラムAホールを満たした一人一人を満たしてしまう歌と言葉の力ただただ圧倒され、大きなうねりに乗り合わせたような一期一会の夜に居合わせた幸福を味わいました。
生演奏とともに届けられる生の歌声の力強さ。
次にどんな台詞が飛び出すのか予想不能なMC。
歌詞を間違えたら歌いながら「間違えちゃった〜」のお茶目っぷり。
一瞬一瞬どこを切り取っても中島みゆき!の三時間。
「ねえねえ、この人ったら、こういう面白いとこあるのよ」
みたいな感じに紹介されると、何度も聴いた歌がまた違って聞こえるのも新鮮。
ニューアルバム「組曲(Suite)」におさめられた「ライカM4」のモデルとカメラの攻防は、みゆ
きさんとカメラマンのことを描いていたとは!
歌から脚本ができてしまう、いえいえ、場面を脚本よりもドラマティックに歌にしてしまっているわけで、あらためて楽曲の底知れない物語力に感服。歌詞集を買い求めました。
曲紹介がひとつひとつのエッセイのようでもあり、山あり谷ありハプニングあり、次はどこに連れて行かれるの?な構成も、遠心力が求心力に。CDで聴くのとは桁違いの撹拌力で、心の奥底まで揺さぶられ、かき回され、風通しが良くなったよう。体の底から力が湧いて、足取り軽く帰宅してから晩ご飯を作ってしまいました。
パンフレットの原稿は、自由に書いてくださいとおまかせいただき、「彼女の物語」と題して、ある脚本家の身に起きた出来事を書かせていただきました。依頼をいただいたときのうれしさとおののきのないまぜが原作です。
担当の方とのやりとりも楽しく、原稿がパンフレットのデザイナーさんの手に渡ったことをお知らせくださったメールに「いい服を着せてあげて欲しいな・・・と願っております」と書かれていたのがとてもチャーミングでした。素敵な服をまとわせていただき、パンフレットにおさめていただきました。その制作に関わった方々にもご挨拶することができました。
そして、中島みゆきさんご本人にも。
脚本を書いていると、驚くようなことにめぐりあえます。
2014年11月18日(火) 「びりっかすの神さま」収録
2011年11月18日(金) 年賀状の文面を考えて「顧」
2010年11月18日(木) 朋あり遠方より来る。パンを携えて。
2009年11月18日(水) 「黙らせろ」と言われても
2006年11月18日(土) アーロンバシャ(Aaron Basha)のBaby Shoes