2009年04月24日(金)  自宅で穫れたてしいたけ!

「フーデニング」(foodening)なるけったいな言葉を新聞で知った。ガーデニングとフードを合体させた「食べられるものを育てる」という意味だとか。フーデニングというだらしなさそうな響きで損している気もする(フードニングのほうがおいしいものが育ちそう)が、それはともかく、いま静かなブームなのだという。

一時期ベランダ・ガーデニングに凝ってた頃は「ロシアンルーレット・ガーデニング」と称して、食べた野菜や果物の種を手当たり次第蒔き、運が良ければ収穫を楽しみ、食える種蒔図鑑という傑作サイトも愛読していた。出産後、手が回らなくなってベランダ農園が全滅してからは遠ざかり、キッチンの窓辺でセリやハーブを育てる程度になっていたのだけど、記事を読んで、よし、また育ててみるかという気になった。早速、セリとパセリをベランダのプランターに移し、バジルとミントの苗を買ってきて、農園再開。

さらに、「自宅でしいたけを栽培できるキット」が市販されていることを同じ記事で知り、そそられる。霧吹きで水をやるだけで手軽に収穫できるとは魅力的。楽天で調べてみると、しいたけの他にもエリンギやしめじの栽培キットまで出ている。いくつか比較した上で、「岡山いー果物産直便」というお店の【送料無料】しいたけ栽培セットを購入。菌床ブロックとトレイと栽培説明書というシンプルな内容で、ちまちましたオマケがついてこない素材勝負な素朴さに本格を感じた。

4月19日、どかんと届いた菌床ブロックは重みずっしり。いちごパックみたいなプラスチックの受け皿がついているが、個人的にはこれもないほうが潔い。オードブル皿に移し、直射日光の当たらない冷暗所(暑さが大敵)ということで玄関に置く。

21日の朝には、にょきにょきと白い頭が出てきた。乾燥しないよう気をつけるのがコツらしく、一日3〜4回こまめに霧吹きをかけ、「おおきくな〜れ」と気功で気を送る。
一日経って、22日には「いつの間に!」と目を見張るほど成長。これは楽しい。
そして、23日。スタメンきのこは、またまた成長し、新顔もふえた。
初収穫で2本もぎとり(なるべく根元を残さないようにとのこと)、お味噌汁の具にしてみる。新鮮でプリプリの柄もしっかり食べられ、おおこれは松茸のような食感。いつもはしいたけをいやがる娘のたまは、育てている間も「たまちゃん、これ、ばべられないの」と言っていたくせに、自分も霧吹きをしたので親近感を持ったのか、「ばべてみる」と言い出し、ひと口食べると、「もっとばべる!」。食べものが育つ過程を見せたり、世話させたりすると、興味を持って食べてくれるというのは本当なんだなあ。

収穫時期を遅らせると傘が開いてきて大きなしいたけが穫れるらしい。この先もしばらくにょきにょき出て来るようなので(運が良ければ何か月にもわたって収穫が見込めるそう)、小さなしいたけ山を楽しもうと思う。日本のしいたけに飢えている海外在住の友人に送っても喜ばれそうだけど、しいたけ菌は検疫で引っかかるかしら。

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