大臣の問題発言がニュースを騒がせているのを見て、ひさしぶりにあれをやってみようと思い立った。娘のたまが言葉らしきものを発するようになった春頃だったか、ビデオを向けて「たま大臣にインタビュー」を試み、わかっているんだかはぐらかしているんだかの絶妙なやりとりに大笑いしたことがあった。今ならもう少し突っ込んだ意見を聞けるのでは、と寝かしつける前の布団の中で大臣をつかまえた。
わたし「たま大臣、日本をどんな国にしたいとお考えですか」
たま「バナナ」
わたし「バナナ? バナナのような国といいますと?」
たま「いっこ」
わたし「バナナが一本? そのようなシンプルな国づくりをしたいと?」
たま「うん」
わたし「たいへん哲学的なお言葉ですね」
たま「わかんなーい」
わたし「大臣、いきなりはぐらかさないでください。ご自分の発言には責任を持っていただかないと」
たま「あはははははは」
わたし「笑ってごまかさないでください」
たま「チュー」
笑ってごまかし、最後は口封じ。ずいぶんふざけた大臣だけど、ここまで無邪気で無責任だと腹を立てる気力もそがれて脱力効果バツグン。いい年した大臣が「バナナみたいな日本」なんて口にしたら、それはそれで「大丈夫か?」と心配やらお怒りやら買いそうだけど。言葉に責任を持つというのは、年相応の分別が求められることなのかもしれない。「バナナみたいな日本ってどんな国だろ」と思い出し笑いしながら、幼い大臣の母は眠りについた。
2006年09月29日(金) 金太本、ついに出版。
2005年09月29日(木) レストランJ→カフェ・プラハ→レストラン・キノシタ
2002年09月29日(日) 『パニックルーム』→餃子スタジアム→出社の長い日曜日