一昨年8月22日に生まれた娘のたまは、2才の誕生日まで、あと1か月。「魔の2才児」の助走は始まっていて、日に日に自己主張が強くなっている。「あんよ たい!」(歩きたい)と言い張るのでベビーカーに乗せずに出かけると、「ここ たい!」とだっこをせがまれて閉口する。「ぬぎぬぎぽん たい!」(服を脱ぎたい)、「くるくるここ たい!」(バスタオルをぐるぐる巻いてだっこしてほしい)、「でで たい!」(出たい)、「ねんね ない!」(寝ない)、「ねんね たい!」(寝たい)と、お風呂に入ってから寝るまでの間にも要求は刻々と変化する。毎日のように仕入れて来る新鮮なコトバを駆使して交渉上手になっていく姿を見ていると、「コトバは意志を伝えるための道具」だなあとあらためて思う。伝えたい気持ちがコトバを求め、磨かせる。
つい先日のこと、「とんとん!」とおっぱいを欲しがり続けるので、「もう出ないよ」と言ったところ、「まだ でる!」と泣きながら言い返してきて、ダンナと大笑いした後に、「もう」と「まだ」の使い分けができるとは、と驚いた。実際には「もう」という単語を知らないので「まだ」を使うしかないのだが、普段はnot yetの意味合いで使っている(「うんちは?」と聞かれて「まだ でない」のように)のをstill moreの意味合いでも使いこなしたことに感心した。2才を前にしても卒乳の気配はなく、トイレトレーニングも「まだ!」。
この一か月の目覚ましい変化は、助詞を使えるようになったこと。「ママと いく」「ママと いっしょ」と「と」を使うときは、二人で出かけたいとき。パパに手を引かれて出かけるときには、「ママも くる?」と振り返る。「ここに ある」「あっちに いく」など、場所や方向の「に」も使いこなすようになったが、これに相手を示す「に」が加わり、昨日わたしが打ち合わせから戻ると、「ママに コーローケ」と得意げに指差した。「じいじばあばの家から持って帰ってくれたのね」とお礼を言ったら、ダンナが実家でのエピソードを披露してくれた。たまはコロッケを夢中で食べた後に「ママに コーローケ」と言い出し、ダンナ母が「どうしよっかなー」とふざけてはぐらかしたら、テーブルに突っ伏して泣いたという。自分が食べておいしかったものをママにも食べさせたい、その気持ちがいじらしい。親は子を喜ばせるために心を砕くけれど、子どものほうから笑顔以上のお返しが来るようになった。
人を笑わせたいというサービス精神も旺盛。今月お目見えした芸は、「バレリーナ」。レッスンバーよろしく柱などにつかまって片足をひょいと上げ、「バレリーナ」のかけ声とともにポーズを決める。それだけでも笑いを誘うのだけど、「あれ?」と首を傾げる仕草がまたおかしい。自分で突っ込みを入れるなんて、誰に教わったのか。関西人の血ゆえの天然仕込みなのだろうか。機嫌がいいときはいつもフンフン鼻歌を歌っている。「ハッピーバースデー ディア あま〜」と2才の誕生日に向けてバースデーソングを練習中。
2007年07月22日(日) マタニティオレンジ148 ダブルケーキに仰天!たま11/12才
2005年07月22日(金) 万寿美さん再会と神楽坂阿波踊り
2002年07月22日(月) 10年前のアトランタの地下鉄の涙の温度