先週、保育園で「願い事を書いてお持ちください」と短冊が配られ、ああ七夕か、と思い至った。娘を授かって、自分が娘だったときぶりに雛祭りを祝ったけれど、これからも大人だけなら通り過ぎてしまう年中行事に立ち止まる機会をもらえそうだ。保育園に通っていると、なおさら無視できなくなる。色画用紙に星を貼り付けた短冊を用意され、立派な笹に飾り付けまでやってもらえて至れり尽くせりだ。
二枚ずつ配られた短冊は、お父さんとお母さんで願い事ひとつずつ、ということだろうか。一年後の七夕には、たまもおしゃべりするようになって、代筆できるかもしれないけれど、今年は「マンマ」を翻訳して「ごはんがたべられますように」と書くわけにもいかず、親からの願い事を綴ることにする。何を書こうかと考えたが、思いつかない。ダンナに対してなら、ああしてほしいこうしてほしいがあるし、仕事についてなら、ああしたいこうしたいがあるし、自分自身についても、ああなりたいこうなりたいがある。けれど、娘に対しては、そのままでいいよ、と慎ましい気持ちになれる。一年前のおなかの大きい頃なら、「元気に産まれてくれますように」とだけ願っただろう。これ以上望むものはない。そんな存在が自分にもできたのだなあとしみじみする。何年か経てば、ああなってほしいこうなってほしいと欲が出てくるのだろう。絵馬に託すように合格祈願をする日も来るのかもしれない。元気に生きていてくれるだけで十分、そう思える今を大切にしたい。
2005年07月03日(日) 親子2代でご近所仲間の会
2000年07月03日(月) 10年後に掘り出したスケジュール帳より(2010/11/28)