■アンダティバリゾート2日目。チェックアウトしてから、読みかけの本の続きを読むためにライブラリーへ。滞在中に長編小説2冊と絵本を一冊。6時間は藤椅子に座っていたと思う。普段は通勤の合間にちょこちょこ読むばかりで、じっくり腰を落ち着けて本を開く機会はなかなかないので、貴重な時間だった。期待が大きすぎると落胆が大きくなることもあるけれど、ここのホテルは期待に十分応えてくれた。一言で言うと、居心地がいい。バリのお香、さりげなく流れている音楽、目に優しい明かり、部屋着の作務衣、どれも心地よかった。とくに言葉を交わさなくても他のゲストの人たちの楽しんでいる空気も伝わってきて、ビリヤードの弾ける音や、オセロに興じるカップルの笑いも、幸せな空気を作っていた。スタッフの方の爽やかな受け答えも、リゾートらしくて好感。ゲストを楽しませることを楽しもうというエンターテイメント精神が伝わってきて、東京ディズニーリゾートのキャストのノリに近いものを感じた。■自分がこうされたらうれしい、という想像力と創造力を働かせてやってみる。サービスって、そうでなくちゃ。なんて思いながら岐路についた途中で対極のサービスに遭ってしまう。お昼を食べようとお店に入ると、「座敷に上げるしかないか」「仕方ないね」と、客に聞こえる声で相談する店員。普段使っていない座敷なのかと思ったら、すでに他の客は席についている。四人がけの卓を二人で使われるのが「しょうがない」のだろうか。隣の卓の家族連れが食事を終えて出て行くと、その卓の上で空いた食器を重ねはじめた。ザバザバーッと派手な音を立てて残り物の汁が空けられていくのを見ていると気分が悪くなり、運ばれた料理の味がよくわからなかった。一度限りの観光客だけ相手にしていればいいというスタンスだと、ああなるのだろうか。座席のことも後片付けのことも効率優先の表れだろうけれど、食事を出す店が、まずい気分を味わわせちゃいけないんじゃないの。せっかくの旅行の後味が悪くなってしまって残念。
2002年08月17日(土) 浴衣・花火・箏・まが玉