■会社でななめ後ろに座っているコピーライターのオオツカ君は、6年前に宣伝会議賞の授賞式で知り合い、数年前に同じ会社に移ってきた。その彼が韓国通であることをつい最近知った。外資系の広告代理店なので、海外の広告を訳したり、海外向けの広告を開発するにあたり、「イタリア語できる方いませんか」「中国語できる方、この文を訳してください」といった社内メールが飛び交うが、ある日わたしの関わっている得意先の仕事で「韓国のTVCFを訳してください」と呼びかけたら、手を挙げたのがオオツカ君だった。昔、韓国語がからむ仕事を担当したことがあり、独学でハングルを覚えたらしい。「一緒に勉強しようよ」と言ってくれているので、チョナン・カンの本を買って教えてもらおうかなと思っている。■「韓国の人もお茶するの好きなんだよ。紫陽花のお茶とか、面白いお茶もいっぱいあるよ」とオオツカ君。今日は友達が作っているという韓国伝統茶菓子「雪菓」を紹介してくれた。はちみつと麦芽糖と餅米粉を混ぜて煮込んで熟成させた「原糖」にとうもろこし、でんぷん、餅米粉を混ぜ、手で細く延ばして16384本の糸状にしたもので餡(アーモンド、くるみ、黒ごまなど)をくるむ。偶然、去年の年末、銀座の街頭で実演しているのを見かけたのだが、「あの人たちがオオツカ君の友達だったのかあ」。繭のような見た目の不思議な食感で、凍らせて食べてもパリッとしておいしいそう。去年は街頭だったけれど、今はプランタン銀座の地下で実演販売(森美-しんび- 03-5999-8260)している。
2000年11月28日(火) 10年後に掘り出したスケジュール帳より(2010/11/29)