2002年05月11日(土) |
バイエルン紀行その2:ドイツの明暗 |
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7時。順番にみんなの目覚ましがなる。が、誰も起き出さない。しばらくして、やっと行動開始。みんな同時にシャワー。まるで合宿しているようだ。そして、朝食。宿泊客は5組しかいないらしく、端っこのテーブルにまとめて準備してあった。予約席のようにネームプレートが置いてあって、うちらのところには「Kikuchi 2P」とか書いてあったのだが、アメリカ人の所には「USA 2P」と。
朝食の後、チェックアウトを済ませ、出発。Linderhof(リンダーホーフ)行きのバスが出る駅のバス停まで川沿いをたらたら歩く。途中でカモに餌をやってるおばちゃんに捕まり、おばちゃんの後任になる。いい暇つぶしができた。バスには、例のアメリカ人姉妹とその他日本人が数名いた。バスの運ちゃんは観光バス気分。自分でガイドを始めた。バスが出発すると、まず、Oberammergauの町の説明。そして、フレスコ画の家の前を通る時には減速。近くにエッタール修道院という有名なところがあったので、そこにも寄り道。Linderhof城までは自然保護区域を通っていく。そこに生えている珍しい高山植物もゆっくり観察。結局、予定より20分ほど遅れて到着。駐車場には思った以上に観光バスがいた。うちらは、この後Dachauに行く予定だったので、12時半のバスでOberammergauに帰りたかったのだが、運ちゃんは頑なに拒否。絶対無理だと言い張る。まあ、とりあえず、城へ向かうことにした。
城は改修中だった。残念。でも、まわりはアルプスの山々に囲まれて景色は最高金色の噴水がまぶしい。うちらはドイツ語のガイドツアーに参加。城の中は、またゴウジャスすぎるくらいだった。リンダーホフ城は、ルードヴィヒ2世の建てた3つの城の中では1番小さいらしいが、中身は十分すごい。もう彼はおかしいとしか言えない。が、この後、さらに狂ったものを見てしまった。それは・・・。なんと、この王様、庭に洞窟を掘り、その中に湖まで作ってしまった。この湖の水を沸かすこともできるらしく、ルートヴィヒ2世は、ここで風呂に入ってたかもしれないんだと。小舟に乗りながら・・・。なんとメルヘン。しかも、ここはオペラ劇場にもなるらしく、彼はオペラを独り占め していたのだと。もう、カンペキに逝ってる。と、そんな感じで楽しく(?)見学を終え、時間を見ると、かなり余裕で12時半のバスに間に合うではないか。バス停に戻り、行きのおっさんではないことを祈ったが、裏切られた。でも、帰りは静かに運転してた。寄り道もなかったので、行きよりもかなり早かった。これで、なんとか次の目的地Dachauまで行けそうだ。
列車はOberammergauからMurnauを経由してミュンヘンへ向かう。列車の中では2人とも爆睡。Mさんが目覚めた時、そこはもうMünchen-Pasing(ミュンヘンの西の方の駅)。危うく乗り過ごすところだった。ここでS-Bahnに乗り換えてDachauへ。ミュンヘンに戻ってきたって感じ。
Dachauの駅からバスで10分くらいのところにKZ-Gedenkstätte(強制収容所跡)はある。だだっぴろーい敷地に残された建物の中にはナチ関係の資料や、強制収容所の歴史に関する展示がたくさんしてあって、かたっぱしから読んでいたら時間がなくなった。強制収容所は、そもそも政治犯やユダヤ人が収容されていたのだが、なぜかホモも当時捕まったらしい。「種を汚す」とかの理由で。でも、どっかで「ヒトラーはホモだった。」という記事を読んだことがあるような。風刺かもしれんが。それより、ルートヴィヒ2世もホモだったという噂も聞いたことあるんだが。こっちは本当っぽい。閉館と同時に雨が降ってきた。バス停まで急ぎ、満員バスに乗り込む。またもや危機一髪。とりあえず、濡れずにミュンヘンに戻ってきた。駅でちょっと腹ごしらえ。ミュンヘン名物「レバーケーゼ」(ハムみたいな肉)のサンドイッチを食べる。雨はまだ降ってる。家に到着して、慌しく着替えて、また出発。いよいよ今日の最終イベントです。
開演ギリギリにBayerische Staatsoper(バイエルン州立歌劇場)到着。そうです。最後はオペラで締めくくり。ロッシーニの「セヴィリアの理髪師」というオペラ。最上階の1番後ろの腰掛け椅子がうちらの席。オペラはイタリア語でドイツ語の字幕が出る。目がかすんで字幕は見ずらかったが、ところどころイタリア語が聞き取れたのが嬉しかった。オペラ自体は喜劇風だったので、かなり面白かった。初オペラにMさん御満悦。喉が渇いたので一杯ひっかけに行った。途中、ストリートパフォーマンスをしているお兄ちゃんがいた。かなり壊れ気味で面白かった。ビールはミュンヘンで一番評判がいいAugustinerにした。Mさんは半分も飲まずに酔っ払っていた。帰りにD君に歌ってもらい、長い1日は終わった。
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