私は私が此処にいることが不思議で溜まらない。
静まりかえった部屋。 五月蠅い教室。 人だらけの空間。
周りの色も物も何もかもが違う。 私だけがトウメイのゲージに入れられて。 物語を見ている観客の様。 私が其処に置かれているのか 周りが私の作った見せ物なのか。
そんなことを考えていた午後でした。 恐かったから、自分を見付ける為に、 自分の腕さすったり、トントンしたり。 周りを確かめるために、壁をそっとなぞったり、机を撫でたりしていた。 人を確かめるために、後ろの席の子に 「あなたは今どこにいるの?」 って聞こうと思ったけど、授業中だったし直接きくの恐かったからやめといた。
ほら、また血の味がする。
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