スカビオサ。
いつか消える私から私へ。
私が恐れながら愛していた全ての色へ。
嘘と私を込めて。

2002年05月31日(金) かさぶた。

切った腕は傷ができて。
かさぶたになった。
かさぶたになれば後は癒えてしまう。
ケロイドになって欲しい。
消えない傷が欲しい。
私に私を刻みつけたい。
私が何かをした証拠が欲しい。

浮遊感と。


私が望んだの。




あの時から 考えないようにしてきた。









ここに居るという不確かな感覚。
私はここに居るの?
この世界はホンモノ?
ホントウは世界などないのかもしれない。
私は誰かの見た夢の中の存在なのかも。
ここでこうして血を流しても。
私なんて初めから居なかったはず。
一体私はだあれ。
何のために足掻いてるの。
何処までいけばいいの。
答えなんて何処にもない。

私はだあれ。



何処が。









そうして刻みつけた。
どれだけ迷っても私は生きてきた。
この不確かな体に染みこんだ全て。
見るんじゃなかった。
あの世界を見るんじゃなかった。


ここで紡ぐしかないの。
無意味な恐怖なんて忘れて。
ここに居るんだから。



それでも消せずに。









そうして私は刻んだ。










消えない傷を付けるの。
私はここに居るなんて知らないけど。
ここに生きてるんだからこの世界だけをみてればいい。
何も見なくていい。



見たくない。















ただ証拠が欲しい。
嘘の世界で生きた証拠が。





望んだのは私。


繋ぎ止めているのも私。


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遠莉。 [MAIL]

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