夏休み最後の日でしたね。 恵比寿の街を少し歩いたのですが、人がすごく少なくって お祭りの後のようにすごくさびしかった。
そろそろ季節が変わりますが 季節より先に、課題曲が変わりました。 次の季節もまた、いつもの仲良しメンバーと一緒です。
************
「キーの決定をしますからね。 ワンコーラスずつですから」
歌の先生が、わたしたちに向かって説明する。
「キーがAの人、手上げて? 1、2、3、4。 じゃあ4人、Ab」
「Gの人? OK。 じゃあ、Fの人は? 4人?」
先生の質問に、自分のキーで手をあげるわたしたち。
「あのね、間奏があいだ4小節ありますからね。 その間に次の人次の人とドンドン歌ってください」
「じゃあ、Ab組みからいきまーす。 その後ろにGの人並んで、最後Fの人ね!」
自分で手を上げたキーのグループに並んで ワンコーラスを一人ずつ歌う。
スイッチのないマイク。 そのずっしりと重いマイクをスタンドからとる。 すごい緊張する瞬間。
すぐ目の前には、じっとこちらを見つめる目。 怖くて目を合わせることができないから 窓の外の遥か遠くにそびえる高層ビルを見ながら歌う。
選んだキーにはOKがでた。 キー的には、「C」 とか「G」 とかメジャーのほうが 歌があかるっぽく聴こえるらしいけど・・・
あまりにも単調な曲なので、リズムのとり方に気をつけないと 童謡になってしまうというこの曲。
「1拍ずつに歌詞を入れるんじゃなくて シンコペーションを使ってください」
そうみんなにアドバイスする先生。
裏からリズムをとって前掴みに歌ってくださいって、そう言われて アドバイスどおりに歌えることができたら こんなに悩まなくてすむんだけれど・・・
ひとりため息をついて、窓の外に目を移す。 薄い、薄いベイビーブルーの空。
そうか、もう夏も終わるんだ・・・
どんなことでもそうなんだけど 「終わり」っていうのは、やっぱり寂しい・・・
|