++ Wasabia ♧ japonica ++

平凡で退屈な日常の中にこそ、目を向けたい一瞬がある。
大事なことは、いつもその中にしかないのだから。

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◆ 2005年06月28日(火)
恋愛の勝利者
「結局ハマった方が痛い目を見る」
「本気になったほうが負けなんですね。」

島田伸介が司会をつとめるキスイヤという番組中、
フラれてしまった男が吐いたセリフだ。

恋愛を勝ち負けで判断するなら確かに、好きの気持ちが大きいほうが
恋愛中はガマンさせられる事も多いし、
恋が終わってしまった後も後遺症が酷いので負けという事になるだろう。

好きならば相手に、より自分を好きになってもらいたいしいい恋愛をしたい。
出来れば勝ち組の方に加わりたいだろう。
誰しもガマンさせられるのはイヤだし、辛い経験はしたくはない。

私の過去の恋愛をその法則から勝敗で例えると、3勝2敗2引き分け。
片思いで終わってしまった恋を入れると負けた数は3敗になる。
辛い辛い片思いはもう今から18年も前の話だ。
相当長く引きずった記憶がある。


狐の尻尾のお揃いのキーホルダーを、必死な思いで渡したっけ。
彼がカバンにつけてくれているのを見たその日は幸せで一杯だった。

胸がきゅ〜とするような瞬間は、今では素敵な宝物だ。


さて、今から振り返ると勝った恋愛より負けたほうが思い出す回数は多く
自分がみっともない事をしたこと惨めな気分になったことすら
「アホやったなー。」と省みて苦笑すら出来る。

思い出すことは、相手ではなく相手に真剣になった自分の切ない気持ちとバカさ加減。
これらはその後自分が生きていく上で実になっているのは確かだ。

転んだ痛さがわからなければ転び方すらわからないままであるように、
痛い経験が自分を成長させるのは、恋愛も同じだろう。
次の恋愛に生かせるのは断然、負けたの側の経験である。
少なからず、私はそうだった。


ところでこれは結婚生活でも同じことが言えるかもしれない。
結婚生活は、恋愛時代と比べ物にならないくらい長い。
恋愛時代では負けっぱなしであっても長いときの間を過ごしていると
相手の方が気持ちが大きくなってくること、又当然自分の方が大きいときもある。
それらが交互にやってくるのが夫婦だと思う。

自分の気持ちが大きい時、役立つのは過去の痛い経験。
どうやったら相手にうまく気持ちを伝える事ができるか。
またそのタイミングや気持ちの持って行き方も転んだ経験のある人間の方に
利があると言えよう。


また、相手の気持ちが大きくなると正直なところ受け止める側も負担になる。
これが負担である気持ちしか伝えられなければ、相手にガマンを強いるか決裂するしかない。
ガマンばかりを相手に強いてしまえば、逆の立場のとき強烈なしっぺ返しを食らう可能性も
大きいだろう。そんなことばかりしていると夫婦の溝は大きくなるばかりだし第一不毛だ。

自分が受け止める側に回った時、相手が訴える切々した思いをどう真剣に
受け止めてあげられるかは相手への思いやりも確かに必要なのだけど、
威力を発揮するのはやはり負けた経験とも言えるだろう。
相手が訴えてくるその真剣な表情が自分の過去とシンクロしてくれると、
どう対処してあげるのが良いかの判断材料になってくるからだ。

これらを全く生かせなければ宝の持ち腐れで持ったいないというものではないか。



こういう事を踏まえると、結局本当の恋愛の勝利者というのは
どっちでもない。


だいたいが、恋愛に勝ち負けの基準を持ち出すことが無粋というもの。
切ない気持ち、みっともない自分と出会うことが恋愛の醍醐味なのだから。

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