ハラグロ日誌
書人*ちる

   

  




まあるい氷と南極の氷
2001年10月14日(日)
サントリーの宣伝で懐かしの斉藤和義ソングが流れてますね。今日はじめて画面をちゃんと見たら、ウイスキー「膳」のCF。真田広之が引き続き出てるのだけど、全然今回の方がいいな。誰がカバーしてるんだろう?と疑問だったんだけれど、どうも真田広之のようですね。いい感じ。
それと、このCF最後のシーンに出て来る、ウイスキーグラスの中のまあるい氷。
何故、まあるいか?それはまあるく氷を削る(そうです、まるく凍らせるのではなく、アイスピックで削っているのだ。え?そんなの知ってるって??すみません。。。)事によって、氷が溶けにくくなるのです。ちょっと「それなり」のお店でオンザロックを飲めば、こういう、まあるい氷をバーテンさんが作ってくれるのです。
その昔、お酒好きが高じてそういう「それなり」のお酒を扱うお店でアルバイトをしていた。
氷といえば、仲良しのバーテンの男の子がその、まあるい氷を作る技術に長けていたので、すごく手元に魅入っていた思い出と、お客さんが持って来てくださった「南極の氷」の思い出がある。
そのお客さんは空輸か何かで取り寄せた「南極の氷」を持って、いの一番にうちのお店に来てくれた。南極の氷、なんとも神秘的な響きだ。まだ早い時間だったので、そのお客さんと一緒に御相伴に預かった。
南極の氷を入れたグラスに、レミーマルタンを注ぐと、氷はひそやかに「ぱちぱちぱち・・・」と音を立てた。何百年、何千年、と氷の中に封じこまれていたのであろう、氷の中の空気が静かに、それは静かにとろりとした茶色い美味なる液体の中で弾ける。そこに居合わせた者、一同、お酒の乾杯も忘れ、飲むのも忘れ、ひとときグラスを耳に当てて神秘の世界に引き込まれていた。
「氷」なんてただの水の固体でしかないのに、お酒をこれほどにも美味しく演出してくれるものは他にないと私は信じている。









設計*しゑ(繊細恋愛詩)
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